関数を覚える時代はもう終わり!?スプレッドシートやExcelの関数はGPTExcelにまかせよう!
GPTExcel ってどんなことができるの?
GPTExcel はスプレッドシートやExcelと連携するのではなく、スプレッドシートにどのような関数を入力すればよいかということを教えてくれます。
動画をご覧いただくとわかりやすいのですが、GPTExcelに「●●な関数を生成してください」とお願いして関数を作ってもらい、その関数をスプレッドシートに入力するという流れです。関数の作り方を尋ねるだけなので重要なデータの流出などはなさそうですね。
$6.99/月のプロプランもありますが、今回は無料プランで使用してみます。
無料プランは広告や1日あたりの利用件数制限などがあります。
まずはアカウント作成とログイン
まずはGoogleアカウントと連携してアカウント作成→ログインをします。
ログイン後のページはこんな感じ。(英語で記載されたページをGoogle Chrome上で日本語に変換したページをスクリーンショットしています)
早速、左側メニューの「数式」を選択して、数式を作ってもらいましょう。
数式の生成の「ここに必要な数式を記述してください」の部分に文言を入れたら、結果の「。。。」の部分に数式を表示してくれそうですね。
A2〜A5のセルの合計と平均値と中央値をお願いしてみる
エクセルとスプレッドシートは全く同じものではないため、どちらを使って何をするかによって微妙に関数が異なります。そのため、「スプレッドシート用の関数を作ってね」と事前に指定する必要があります。
今回はとりあえず「スプレッドシート」を選択。この選択部分はいずれ「スプレッドシート用で作ってもらったけど、やっぱりエクセル用の関数にして!」とできるようになりそうですね。
数式の生成をお願いすべく、A2〜A5のセルの合計と平均値と中央値をお願いしてみます。スプレッドシートやエクセルのファイルをクリックして指定するのではなく、文章のみでお願いするのは初体験です。ちょっと文章を考えるのに手こずりました。
「A2からA5までの合計を求め、その合計の平均値と中央値も計算してください。」と日本語で入力して「生成」ボタンを押してみます。えいやっ!
Google Chrome上で英語を無理やり日本語表記にしていたので、数式も日本語訳されて「=合計(A2:A5)」となってしまいました。推測するに、「合計」と表示されている部分は「SUM」ですね。
ひとまず数式を見るために、Google Chrome上の翻訳を解除してチェックしてみます。
見やすいように改行を入れるとこんな感じになっています。
A2〜A5のセルの合計(SUM)、平均値(AVERAGE)、中央値(MEDIAN)を求める数式になっていることがわかりますね。
箇条書きでセルの場所を指示をしたほうがはかどるのか?
続いては先程と同じ内容のものを英語で箇条書きにしたものと比較してみます。
DeepLの力を借りて、いざ「生成(GENERATE)」!!
見やすいように改行を入れるとこんな感じになっています。
これはかなりいい感じではないでしょうか?
たとえば、こちらの数式だと「B1: `=SUM(A2:A5)`」、B1に``で挟まれた数式を入力すれば良いという意味のようです。
合計や平均値などシンプルなお願いをしているので、箇条書きやセルの指定はしてもしなくても大差なさそうですが、より複雑な数式をお願いする場合はセルの指定などをしたほうがはかどりそうです。
Explainerに数式の意味を説明してもらおう
次はExplainerを使って、数式の意味を説明してもらいます。
今回は数式を自分でお願いしているので意味がわかっていますが、以下の場合に役立ちそうです。
GPTExcelが生成してくれた数式の意味がわからない(知らない関数を使用していた)場合
GPTExcelでの生成は関係なしにわからない数式がある場合
とりあえず先程の
を入力して、説明をお願いしてみましょう。
おおお!なんだかわかりやすく丁寧に説明してくれています!
わからないなりに作って欲しい数式を依頼したあとに、「要望通りの数式が生成されているか」「どのような数式を作ってくれたのか」を確認するときに役立ちそうです。
おわりに
GPTExcelはスプレッドシートやExcelと連携しないので、通常のようにスプレッドシート上のセルを範囲として指定するという直感的な動作ができません。そのため、「何をどのようにしてどんな数値を導き出してほしいのか」を考える、今までとは別の技術が必要そうです。
今回実際にGPTExcelを使ってみて、生成してほしい関数を言語化する難しさを感じました。「生成AIに入力するプロンプトを考えることの難しさ」はGPTExcelに限らない、生成AI全般に共通するものですよね。
これは新たな技術を活用する人間側に求められている変化であり技術ですが、まだこの部分は手探り状態です。
関数を辞書のようにすべて暗記するよりは、スプレッドシートやExcelのヘルプ機能を使って人間が関数を考えれば良い……だったのですが、これからは「何をしたいかを言語化してAIに関数を生成してもらう」に変わっていきそうです。
もしかすると、この要望を言語化して相手に伝えるという技術は生成AIを使いこなすだけではなく、仕事全般にも役立つ技術かもしれません。技術の進化に合わせて人間側も進化していけるよう頑張りたいものです。
おまけ(Googleアカウントとの連携解除について)
今回使用したのは無料プランで、Googleアカウントと連携することで1日に4つまでリクエスト(関数の生成)が可能というものでした。
使用後、Googleアカウントとの連携を解除しようとしたところ、GPTExcel上にはアカウント連携解除ボタンが見当たりませんでした。Googleアカウントに紐づけて1日4件のリクエスト制限をしているため、アカウント連携解除やアカウント切り替えを簡単にしてほしくないという理由かもしれませんが、ちょっぴり不親切ですよね。
今回は、自分のGoogleアカウントページにログインし、Googleアカウント側からアプリの連携解除を行いました。もちろん、毎日4件ずつのリクエストを行う場合は連携したままでも問題ありませんが、念のため連携解除しておきたいという場合は前述の方法を試してみてください。
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