1分で読める!|CVC活動におけるIP活用とスタートアップ募集の課題|新規事業お悩み相談室 ー第82回ー
“挑戦を楽しめる人と組織をつくる 企業変革の伴走者”株式会社フィラメントです。フィラメント公式YouTubeチャンネル Powered by QUMZINEでは毎週水曜日に『新規事業お悩み相談室』を配信しています!
本記事では、新規事業お悩み相談室@YouTubeを、1分で読めるダイジェスト版としてお届けします。
❓CVC活動におけるIP活用とスタートアップ募集の課題
💬相談員たちの回答:
角:本日のお悩み相談室は、蛯原さん、フィラメントCOO田中さん、そして私フィラメントCEO角でお送りいたします。ご相談は「CVC活動におけるIP活用とスタートアップ募集の課題」についてですね。こちらは「リブライトパートナーズさんに相談しなさい」と申し上げたくなるような内容ということで(笑)、まずは蛯原さんにご意見を頂戴できればと思います。
蛯原:そうですね。まず、「自社で魅力的と考えるIPがスタートアップには響かず、集客に苦戦しています」と書かれているので、おそらくアクセラプログラムやハッカソンあたりをやってらっしゃるんだと思うんですよね。そうしたら、「なんか思ったよりも集まらない」「何十社集まるかなと思ったら2〜3社だった」みたいなことになっちゃって、ちょっと厳しいなってことがあったのかもしれないなと思いました。
基本的には、結局みたいな話になっちゃうんですけど、水先案内人とご一緒にやられるのが王道というかベストプラクティスです。特に、新興アジア地域を含むグローバル規模での募集を求められているので、リージョン(アジア地域)に対する知見、また、大きい会社さんという意味で言うとスタートアップに対するネットワークという意味において、二重三重に土地勘がないということになります。我々ではなくても、土地勘がある現地のベンチャーキャピタルなどと組まれるのが一般的には王道と言われています。
で、王道のアプローチとしてはそうなんですけど、「結局なんで響かないのか」と考えてみます。質問に「エネルギー領域で”電力効率化”に強みを持つスタートアップを求めています」と書かれていますよね。これが募集に対して集まりが悪いあるいは集まっているけどいいなと思う会社が少ないってことだとするならば、マトリックスアプローチをされたらいいんじゃないですかっていうのを我々は申し上げることが多いです。たとえば、技術と市場セグメントあるいは商流とかデリバリーチャンネルのマトリックス、ほかにも技術と技術の組み合わせのマトリックスといったものがいくつかあります。それが多分噛み合ってないので、求めているスタートアップが「ちょっとうちと関係ないな」と思って応募しないといったことになっているのかなと思います。逆に求めてない方が応募しちゃうのは、アピールがうまいこといっていなかったりするのかなと思います。
角:なるほど。
蛯原:具体例をあげますと、電力効率化を考えるときに、さっきの市場セグメントのマトリックスでなんとなくオフィスとか商業施設とか考えがちなんです。ただ、今いちばん電力が求められてる分野ってデータセンターだったりします。そこに電力効率化サービスを組み合わせようとしたときにチャネルは何かと言うと、「データセンターだからSIerか?あるいは◯◯データさんか?」みたいな組み合わせを頭に入れて、そこにアピールするようなマーケティングをしてアクセラ募集をして、なんならそこにスポンサーとして先ほどのSIerや◯◯データさんが入っているみたいなものをよくやります。アクセラやハッカソンって2〜3社、下手したら5〜10社でやったりするんですよね。たとえばそういうことをやってる業者もあります。この業者というのはコンサルティング会社みたいな感じですね。オープンイノベーションのコンサル屋さんみたいな。日本で言えば、それこそ角さんのフィラメントさんもあります。日本に限らず、世界津々浦々にありますので、そういうのも考えたらいいんじゃないかと思います。
角:今回もバッチリ解像度が高かったですね。電力効率化というワードと自分たちがやってることがまだ紐付いてないみたいな感じであるならば、その間を埋めることもてやれみたいな感じのことも1つだよ。
ひとつのやり方だよというのは、確かにそうだなと思いました。どういう人たちに来てほしいかっていう部分のアピールの仕方のところが舌足らずになっていると、自分が応募すべきだって誰も思ってくれませんからね。田中さんはいかがでしょうか?
田中:蛯原さんの解像度の高い回答の後に何を言っても付け足しになっちゃうんで、すごい難しいなと思っています(笑)
角:わかります……!
田中:質問に書かれている「自社で魅力的と考えるIPがスタートアップには響かず、集客に苦戦しています」の部分で、特に「自社で魅力的と考えている」がキーワードかなと思ったんです。スタートアップの方や他社が評価してくれているのではなく、自社が考えている魅力ということなので、本当にそれってスタートアップの人から見て魅力的なものなのかなっていうのを見つめ直されるといいのかなと思いました。技術的にはすごいものなのかもしれないですけど、たとえば「スタートアップの規模で使うにはちょっとコストがかかりすぎる」「他にも色々やらなきゃいけないことが増えるからスピードが遅くなる」みたいなことがあるんだとしたら、スタートアップの人にとっては魅力が半減して映ってしまうんじゃないのかなとか、目線を変えてみるみたいなことが重要かもしれません。
もう1つは、「自社のIPを活用してスタートアップの方と何か一緒にやりたい」と書かれていますが、IP以外にも既存事業や自社のアセットがスタートアップの人に魅力的に映れば、そこで一緒にやろうねっていう話にもなり得るんじゃないかなと思います。たとえば、欧米中心のプロダクトをされているということなので、欧米の市場に対しての販売網・知名度・ノウハウが蓄積されていると思います。なので、アジアのスタートアップが欧米にリーチしていくところは多分すごくサポートできるんじゃないかなと思うんですよ。なので、「スタートアップの方とIPを使って一緒にやる」というとこだけに限定せず、他にも「スタートアップにとって魅力的に映るあなたの会社では当たり前でやってること」みたいのがきっとあると思います。そこを探してみるのも1つの手じゃないかなと思います。
角: たしかに、自社で魅力的と考えるIPっていうこのワードは確かにキーになっていますね。おそらく質問者さんは、開発やR&D部門だったりする可能性が高いなと思いました。だとすると、技術的にちょっとキラキラしているIPだったらみんな興味持つよねって思う。思ってるかもしれないが……、でも実際には売り上げに直結するイメージがつかなかないとか、外部の方にとっては魅力的に思えないみたいな。でもそのギャップに本人たちは気づかない。こういうのがハッカソンで技術提供されているパターンでもよくあったんですよね。
あと、田中さんが後半におっしゃってたIP以外にも魅力的な部分、フィラメントでよく言う「自社が持つ関係性などを含めた資産的な部分」も重要なアセット。ここをうまく使っていくと集客は随分しやすくなるのかなと思いましたね。そこにリブライトパートナーズの知見が組み合わせれば、もう怖いもんなしですね。ということで、電機製品メーカーBさん、ぜひ参考にしていただければと思います。
📝回答のまとめ
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