“秘書は経営者のコーチだ” 世界一明るい視覚障がい者として著名なコンサルタントの秘書 ~涌井里菜さんインタビュー~(2/2)
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“秘書は経営者のコーチだ” 世界一明るい視覚障がい者として著名なコンサルタントの秘書 ~涌井里菜さんインタビュー~(2/2)

世界一明るい視覚障がい者として著名なコンサルタント 成澤俊輔さん。現在は50~60社のコンサルティングする超多忙な毎日を送られています。今回は、成澤さんの秘書を務める涌井里菜さんにインタビューを敢行!

営業支援、勤務管理、情報収集など多岐にわたる仕事内容や仕事の進め方から、涌井さんと成澤さんならではの仕事の進め方「ナリクション」(!?)まで盛りだくさんの内容です。上司あるいは部下との仕事の進め方に悩む方、秘書業務に興味がある方、ぜひお読みください。
後編では、コンサルタント 成澤俊輔さんからのコメントも掲載しています!(文/土肥紗綾)

前編記事はこちら

■今後身につけていきたいスキル

QUMZINE編集部(以下、Q):涌井さんが代理でミーティングに参加されるときのお話をお聞かせいただきましたが、今後はファシリテーションスキルを習得していくことが目下の目標でしょうか?

涌井里菜(以下、涌井):そうですね。ファシリテーションまではいかなくても、ミーティングがスムーズに進むようなお手伝いだったり、ミーティングで出たトピックやToDoが成澤さんに関係するものだったらその時にリアルタイムで拾ってお伝えしたりとかですかね。

成澤さんが時間的にも全部のミーティングに出られないので、そこのうまい橋渡しというか、間に入るような役割になっていけたらいいなと思っています。

Q:会議のファシリテーションなどのサポートってすごく難しいですよね・・・!
では続いて、これまでの経験で現在のお仕事の中で役に立っていることがあれば教えてください。

涌井:コロナ前に年数回開催していた経営者の方を集めて合宿するとか、年末に伴走先の方やお世話になった方を集めてカジュアルなパーティをする時には、学生団体の活動でやっていたイベント開催・運営のノウハウは活きているなと思います。

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あと、子育てを経験したことも仕事を進めるうえでは大きなきっかけというか機会になったなと思っています。今娘は5歳なんですけど、子どもができる前だと周りの人から「涌井さん怖いです」みたいなことを言われることが多くて。雰囲気が堅いみたいな言われることが多かったんですけど、子どもができてから「柔らかくなったよね」と言ってもらうことが増えたんです。

キャリアの中で子育てというか子どもを産むって結構ネガティブに捉える方が多いのかなという気がします。もちろん大変なこともあるんですけど、私は子どもがいるから一緒に楽しみたいなと思えることもあるし、周りの人に変わったと言ってもらえることもあったので、子育てはポジティブな機会だなって思っています。

Q:子育てをされている人の経験が次の仕事に活きると考えられるってすごく素敵ですね! 

涌井:保育園に預けながら働いていたので、平日ずっと一緒にというかたちではなかったんですけど。
子連れでも出張に行けるとか、子どもがいても秘書という仕事をしているという私の事例は、お子さんがいることを理由に諦めている人たちにとって、働き方の選択肢の1つとして持っておいてもらえる一例にはなるのかなっていう気がします。もちろん、ボスの理解っていうところもあるんですけど。

■2人の工夫、その名もナリクション!?

Q:続きまして、成澤さん涌井さんならではの工夫やこだわりを教えてください。秘書シリーズインタビューで毎回お伺いしている質問なのですが、毎回予想外の回答をいただく質問なんです。

涌井:そうですね・・・、特徴的なものだと先程もお話した成澤さんから毎日やってほしいことが10〜20個ぐらいのアクションが飛んでくるんですけど、私は勝手に「ナリクション」と呼んでいます。 成澤さんから飛んでくるアクションなんで縮めてナリクション(笑)。

Q:ナリクション(笑)。ツールはどんなものを使われているんでしょうか?

涌井:あんまりないんですよ、それが。もう本当に喋るかショートメールかみたいな感じで。ナリクションはぜひ成澤さんが共有してねってことだったので紹介しますね。

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こんな感じで成澤さんが手打ちでメールに送ってくれたもの自分で一覧にして管理しています。これが私にとってはすごくありがたいです。成澤さんは「ほかの上司もみんなこのぐらい仕事を準備して部下に言ってあげたらいいのに」って言っています。

Q:ここまでちゃんとやってくれる人なかなかいないですよ。毎朝これ送ってきてくれるんですよね?

涌井:はい、毎朝。なので「めっちゃ準備しているよ」って言われます。いい上司なんです本当に。ほかにもメールで「〜に行きたいから予定取ってね」とか「〜を調べてね」「〜を転送しておいてね」とか。
「このサンダル履きたいからこれ買ってね」というのもあるんですけど、色がたくさんあって悩んで結局買えていないので、今日確認して買うところまでやろうかなと思っているんですけど・・・。

Q:結構、大きなことから細かいことまでチョイスというか選択を迫られることが多い感じですね。

涌井:そうですね。多分、私が決めても大丈夫なものしか振っていないから、どんどん決めて進めてねという思いがあって振ってくださっているとは思うんですけど。

前までは振ってもらっても「それは私ができることじゃないんで、一緒にいる時にやるタスクにしてください」って結構思っていたんですけど、最近は「任せてもらっているところはできるところまでは自分でやってみよう」と思うようになりました。まだできていないのもあるんですけど、前よりはできるようになってきているかなと思っています。

■やりがいを感じる瞬間

Q:今お話していただいたことも含まれると思うんですけど、成澤さんの秘書というお仕事をされていて涌井さんご自身が一番やりがいを感じるような瞬間はどんな時ですか?

涌井:毎日楽しくお仕事をさせてもらっているので、それがやりがいというか、毎日楽しいに繋がっているのがありがたいなと思っています。前も思っていたんですけど、最近より感じます。

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Q:もともと成澤さんと一緒にお仕事がしたいなと思って選ばれたお仕事が続いていること自体が楽しくて嬉しいっていうことですよね。

涌井:そうですね。その側面はめちゃめちゃあります。一緒に働きたいと思ってからは変わっていないです。
私だけのやりがいという感じではないかもしれないんですけど、成澤さんが伴走している先の方たちが楽しそうだったり、「この時間がすごくよかった」と言ってもらえることがあって、そういうことを私も一緒に聞かせてもらったりとかするのはすごく嬉しいです。

あと、今までは影に隠れていたんですけどちょっとずつ前にというか姿を出すようになってきたので、私自身にも成澤さんの伴走している先の方たちから声をかけてもらうことも増えてきたので、それはすごく嬉しい瞬間です。

Q:人が変わった瞬間とか楽しんでいる瞬間に立ち会えるのはやりがいを感じる瞬間ですよね。

■秘書業務に興味がある方へのアドバイス

Q:このインタビューの企画を読んでいる方から「私も秘書になりたい」というお話を聞くことが増えてきたのですが、そういう秘書のお仕事にチャレンジしてみたい方へのアドバイスを実践者の立場からいただけますか?

涌井:普通の秘書に求められる能力は多分普通のすごいバリバリされている方たちよりはできなかったり苦手だなって思っていることが多いんですけど、やっぱり「成澤さんと働きたい、この人と働きたい」っていう思いは誰にも負けていないと思います。

スキルはボスになる人が必要としているものができたら大丈夫だと思うので、私は「この人と働きたいな」って思う人を見つけることが一番かなっていう気がします。 

Q:なるほど。成澤さんに出会っていなければ秘書という職業には就いていない可能性も?

涌井:していないと思います。

Q:まずは一緒に働いてみたいと思う人に出会えるようにということですね。

涌井:そうですね。そうだと思います。

■涌井さんの展望と野望

Q:涌井さん個人としての今後の展望や野望について教えてください。

涌井:私自身が仕事をすることで救われたり、自分の存在を肯定してあげられることが増えたので、仕事を楽しめる人が増えたらいいなというのはすごく強く思っています。

それから、やっぱり今まで成澤さんのアシスタントというかたちでうしろに隠れながらついていくことが多かったので、今後は“涌井里菜”としてやっていけることを見つけていけたらいいなと思っています。

Q:素晴らしいですね。社会が個人にエンパワーメントされる時代にどんどん変化してきている今、この記事が同じように悩んでいる人にとっての後押しになればと思います!本日はありがとうございました!

涌井:ありがとうございました!

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涌井里菜さんが秘書を務める成澤俊輔さんからもコメントを頂戴しました!

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成澤俊輔さん/経営コンサルタント兼アーティスト

僕は経営×アートというテーマで毎月60社程度の国内外の経営者やリーダーの伴走をしながら、経営と人生のとらえ直しのお手伝いをさせてもらっています。
この僕の仕事に強く共感し、僕自身の伴走をしてもらっていることに改めて感謝を伝えたいと思っています。
僕は、秘書は経営者のコーチだと思っています。
スケジュール調整や僕の業務のサポートはあくまで手段であり、成澤俊輔がどうありたいか、をいつも一緒に悩んでもらい、僕がどうやったらごきげんに仕事ができるかを試行錯誤してもらっています。
人生は出会いと経験です。
ここ数年コーチングや演劇など、様々なチャレンジをしていて彼女自身の中でも多くのとらえ直しが進んでいるように感じます。
これからも涌井さんらしく、最高にマイペースに、仕事の魅力や人の可能性を信じ続けて行ってください。

(1/2はこちら)

【プロフィール】

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涌井 里菜(わくい・りな)

長野県出身。
明治学院大学卒。大学在学中より障がいを持つ方の就労支援を行うNPO法人にてインターン、新卒で就職をし現場での支援員業務・サポート業務などに従事。その後九州へのUIターンを支援する人材紹介会社へ転職。現在は一般社団法人Yourchoiceにて秘書業務を行う。1児の母。好きなことは食べることと映画・舞台鑑賞。

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