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1分で読める!|【グローバル開発拠点の選定】おすすめの国を紹介|新規事業お悩み相談室 ー第71回ー

“挑戦を楽しめる人と組織をつくる 企業変革の伴走者”株式会社フィラメントです。フィラメント公式YouTubeチャンネル Powered by QUMZINEでは毎週水曜日に『新規事業お悩み相談室』を配信しています!
本記事では、新規事業お悩み相談室@YouTubeを、1分で読めるダイジェスト版としてお届けします。


❓グローバル開発拠点の選定に関するアドバイス

https://youtu.be/ZvE8BaEnBeQ?si=tiXmyuWgAadaONHG

相談の背景や理由:私たちの会社は機械系のメーカーで、機械を動かすためのプログラムも内製しています。世界各地に事業展開しており、今後のサービス開発の効率化を図るため、最適な開発拠点を設置しようと考えています。特に、現地と協調して開発を進めるため、グローバルな開発拠点の選定に関して悩んでいます。
IT業界ではオフショア開発が一般的ですが、最近ではどの国や地域が優秀な開発拠点として評価されているのでしょうか?インドなどはよく聞きますが、他に有力な候補地についても知りたいです。

💬相談員たちの回答:

https://youtu.be/ZvE8BaEnBeQ?si=tiXmyuWgAadaONHG

角:本日のご質問は機械系メーカーDさんからいただきました。グローバル開発拠点の選定に関するアドバイスご相談ですが、蛯原さんも村上さんもグローバル真っ只中ですけれども、まずはシンガポールにお住まいの蛯原さんからお伺いしてもよろしいでしょうか?

蛯原:はい。まさに機械メーカーさんをはじめ、様々な日本のメーカーさんの海外でのこういったご相談をたくさん受けてますので、お答えできるかなと思います。 「インドなどよく聞きます」とのことですがその通りで、今インドがいちばん注目されています。あと、『オフショア開発白書』という民間企業から出されているものがありまして、これを先ほど確認してみました。今、日本企業にオフショア開発ターゲットとして最も人気なのは、 引き続き、圧倒的にベトナムです。続いて2位にフィリピン、そして3位にインドが浮上してきました。4位がバングラデシュです。

この辺りが、皆さんのご想像通り上位ですし、いちばん使われてるということだと思います。ただ、何をやっておられるか、何をやりたいかによって結構違ってきます。ベトナムは結構ソフトウェアに純粋に特化したところは得意なんですけど、質問者さんは機械メーカーさんなので、たぶんハードとソフト両方だと思うんですよね。じゃあメカに強いところはどこかっていうと、ベトナム。あと、タイも意外と製造立国でもあります。それから、同じく製造業が今すごく盛り上がってるのがインドです。あまり知られていないですけど、iPhoneの7台に1台はインドで作られてるということもあり、国をあげて製造業が盛り上がっています。

インドは非常に優秀なんですけど、優秀が故に高いんですよ。ベトナムよりはるかに高いです。あと、インドの場合はやりがいのない面白くない仕事ってすぐ辞めちゃうんです。「仕様は作ったからこの通り作れ」みたいなのはインドには向きません。ベトナムは真面目にやってくれたりしますけど。ということで、職のレイヤーによっていろいろチューニングしていかないといけないというところがあります。そんなところですね。

角:めちゃくちゃ解像度の高いご説明、ありがとうございます。 
村上さんもインドに行かれていると思いますけれども、いかがでしょう。

村上:私が実際にインドの拠点でやっていたのは10年くらい前の話なのでかなり状況が変わってるかなとは思いますが、現在進行系でインドの同僚と働いていて状況は分かってるので、それを踏まえてまさに蛯原さんのおっしゃった通りです。で、流動性が非常に高いので、1〜2年でみんな転職していくっていうのは当たり前で、やりがいと給料の両方のキャリアアップを求めている人が多い印象があります。

ベトナムは日本との関わりも長いので、コーディネーションしてくれる会社が日本に結構あります。ベトナム側でも日本語が話せるPMを育てたりしているので、最初の1歩としてはやりやすいと思います。ただ、実際にやっていく上で気を付けなくちゃいけないのは、流動性が高いっていうのはベトナムも一緒なので、そのあたりをどうマネジメントするかが1つ。それからあとはインフレなんですよね。 ベトナムってインフレ率が高いので、要は給料のベースアップをインフレ率と同じぐらいの比率であげていかないと減給になっちゃうわけです。

角:そりゃそうですよね。

村上:そのあたりが意外と日本のシニアマネジメント層の理解を得にくいんですよね。 「コストを安くするためにやっているのに、なんで給料を毎年10パーセント上げなくちゃいけないんだ」みたいな議論に社内でなりがちです。 なのでその辺も検討しながら、適切にマネジメントをしていく必要があります。給料の交渉に対応するといったことは日本以外のアジア全域に言えることだと思いますけども、その辺りはよく考えておいた方がいいですね。

あとは、ウクライナ戦争の前だと英語も話すことができるウクライナもIT人材が多いです。あと、近くの国で言えばジョージアですね。その辺りは特にユーロ圏が使う東欧のIT拠点としてはすごく盛り上がってきていたところもあります。ジョージアは引き続きそうなのかもしれないですけども、ちょっとまだ難易度は高いかもしれないですね。

角: エストニアも有名だと思うんですが、エストニアじゃなくてジョージアというのは何か理由あるんですか?

村上:政治的にジョージアの方が安定してるかなと思います。エストニアは電子政府とかアグレッシブな動きをしていますけども、 なかなかアグレッシブすぎるっていうところもあります。

角:なるほど。色々こう複雑な事情があったりするんでしょうね。グローバルな話になると、お二人のパワフルさや解像度の高さがより感じられますね。ありがとうございます。

実際にやってみようとすると、思い通りにいかないことが結構多いから、そういうことも含めてちゃんと自分が理解した上で、上司の人にも理解してもらって動いた方がいいですよっていうお話だったかなと思います。 ということで機械系メーカーDさん、参考にしていただければと思います。

📝回答のまとめ

1,グローバル開発拠点として注目される国々:
・ベトナム:日本企業に最も人気のオフショア開発先。ソフトウェア開発に特化しており、日本との関わりも長い。
・インド:製造業が盛り上がっており、優秀な人材が多い。ただし、人件費が高く、やりがいのない仕事は敬遠される傾向がある。
・タイ:製造立国として知られ、機械メーカーにとって魅力的な選択肢の一つ。
・バングラデシュ:オフショア開発先として注目度が高まっている。
・その他の注目国:ウクライナ、ジョージア

2,開発拠点選定の際の留意点:
・ソフトウェア開発ならベトナム、製造業ならインドやタイなど、業務内容に適した国を選ぶ
・ベトナムやインドでは人材の流動性が高いため、適切なマネジメントが必要
・インフレ率(給与のベースアップを適切に行う)や政治的安定性を考慮する

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今回ご紹介した内容は、以下のリンクから動画で視聴できます。
本記事では要約をお伝えしましたが、テキスト化できなかった部分もありますので、回答のフルバージョンをぜひ動画でご覧ください。

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