1分で読める!|【会社のMVVを言語化する】ブランド認知の必要性|新規事業お悩み相談室 ー第63回ー
こんにちは!
“挑戦を楽しめる人と組織をつくる 企業変革の伴走者”株式会社フィラメントです。フィラメント公式YouTubeチャンネル Powered by QUMZINEでは毎週水曜日に『新規事業お悩み相談室』を配信しています!
本記事では、新規事業お悩み相談室@YouTubeを、1分で読めるダイジェスト版としてお届けします。
❓新規事業ビジョンの設定とブランド認知向上の必要性
💬相談員たちの回答:
角: 今回の相談員は、村上臣さん、田中悠さん、 そして角勝でお送りいたします。本日のご質問は日用雑貨メーカーのDさんから、「新規事業ビジョンの設定とブランド認知向上の必要性」についてです。
たしかに、新規事業はビジョンを設定するところからやるもんだと書いてる本もあるんですよね。そういった書籍を読まれてそういった知識があると余計に悩んじゃうっていうところかもしれません。では、村上さんからお伺いしてもよろしいでしょうか。
村上: 「ブランド認知が低い」というのは、会社のブランド認知が低いのか?それとも商品自体なのか?といろんなパターンが想像できるなと思いました。気になるのは、視点が低くなっているとDさんが感じているっていうところです。Dさんは会社で管理職・役員クラス・メンバー、どの立場なのかによると思うんですよね。たとえばメンバーだとしたら、自分のモチベーションが低くなってますっていうことなのかなと思います。新規で製品も出せてるし そこそこ売れてるけども、これをずっとやるのもなんか楽しくないなって思い始めてるっていうところなのか・・・。要は、質問からだと議題というか「何のためにこれを必要としてるのか」っていうところがわからないなというところなんですよね。
たとえば管理職や役員の立場だとして、「会社としてのブランド認知によって、最近離職率が高い社員たちのエンゲージメントを高めたい」ということであれば、パーパス経営みたいなもので一体感を出していった方がいいぞということもあったりします。要するに、立場によってアプローチが異なってくると思うんです。なので今すごく回答に悩んでいます(笑)
角:僕、過去にDさんと同じ感じで悩んでる方とお会いした経験があるんです。その方は経営企画部門の方で、新規事業を作る際のガイドライン設定みたいな部分で悩んでいました。
Dさんの場合は「コンスタントに新製品を出せている」とのことなので、多分ガイドラインとかなしでやってきた会社だと思うんですよね。で、ここはちょっともう想像なんですけど、もしかしたら最近似たようなアイデアばかり出てくるようになって、視点が低くなっているっていうところにつながっていたりするのかなと感じました。
村上:なるほど。それはいい読みだと思います。だとすると、多分会社としてのビジョンとかミッションがない状態なんでしょうね。そうなんだとしたら、新規事業のビジョン作るよりかは会社としてのミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の策定が先ですよね。
角:日用雑貨メーカーっていうカテゴリーもすごく広くて、大企業から中小企業まで様々ありますよね。なのでプロファイリングは難しいんですけど、もしもパーパス経営っていうところに注目されているということであれば、昔の経営理念的なものしかなかったりとかするのかもしれませんね。ちょっと田中さんにもお聞きしてみましょうか。
田中:「パーパスがない、それでもやれている」ということですが、「社員の方の視点が低くなっている」「ブランド認知が低い」といった問題があるのであれば、会社として経営方針だったり、何を目的にやってるのか、どういうインパクトを社会にもたらしたいのかをまずしっかり言語化することが必要かもしれません。それをもとに、各新規事業や製品といった新しいことをやるときにはこれを掲げるんだっていう意思統一みたいなものがないと会社として軸がない状態になってしまいますね。会社としてのMVVという目的をしっかり明確にする、そしてそれを新規事業や既存事業にも当てはめていくというブレイクダウンが重要になってくるんじゃないかなと思います。
角:会社でパーパスを作るってなると、かなり大事になっちゃって難しい気もするんですけども。そうだとしたら、まずDさんは何をやったらいいでしょうか?
村上:Dさんの立場によるんだけど、パーパス策定みたいな提案をまとめて上の人に見てもらうっていうのが第1歩かなと思いますね。ただ、その場合にリサーチが必要で、キークエッションとしては「ブランド認知が低いままだとなんでダメなんだっけ?」っていう質問があるんですよ。ここに対して回答があるのか否かっていうとこなんですよね。そうじゃないと今うまくやれてるじゃんって意見が出てくると思うんですよね。
1つのやり方としては、「実は離職率高まってますよね」です。退職者インタビューをすると、「似たようなことばかりやっていて、面白みがないから新しい面白そうな会社に転職します」がトップですとかね。「会社の中長期の将来性が見えない」といった主張を補強するエビデンスがあるならば、その状態はやはり会社の成長にとって悪いことだから取り組まないといけないと思いますっていう提案になると思うんですよ。他には、「人材採用しても応募が少ないのはブランド認知が低いからじゃないんですか?」とかですね。
角:結構、骨太の仕事になりそうですよね。
村上:でも、これはすごくやりがいのある重要な仕事ですよね。
田中: Dさんがどの立場の方なのかというのはすごく重要で、たとえば創業家の社長ですということであれば「やりましょう」って自分で言えばOKですよね。でも、事業部門の管理職であったりする場合は相当離れてるなと思います。そういった場合の方法として、まずは自分の手の届く範囲でまず目標だったりMVVに近しいものを作る。そしてそれによって組織全体にいい影響が出たという実績を作っていく。そのあとみんなで意思統一して、「同じ方向性を向いてやることでいいことがありました」っていう結果が出れば、上司やその上の人たちも注目してくれると思います。そしてそこからボトムアップで始めていくというのはあるのかなと思います。
角: 田中さんも村上さんもGAFAでの経験がおありですが、チーム単位で目標やMVVを作るっていうことが結構あると聞いたんですがどうでしたか?
田中: たとえば、AmazonだとTenets(テネッツ)というのがあって、日本語に直すと「信条」などと訳されます。会社の方向性の他に、もっと超具体的にその部署でのビジネスに合わせたミッションだったりビジョンだったり行動指針みたいなものを言語化して、部署内で掲げてやっていこうねというものです。プロジェクトの最初であったり、部署だったらチーム単位とかで作って、それをメンテナンスしていくということを結構やっていました。
村上:基本的には外資の場合はチーム単位でミッションステートメントを最初に作るのが、プロジェクトスタート時の最初の仕事みたいな感じですね。「このプロジェクトってこのためにやってるんだよね」っていうのを明文化しておかないとブレるんですよね。このチームは何に向かってるんだっていうのをしっかり掲げて、毎年見直していきます。
角:新規事業でやろうとすると、先に方向性を決めてしまうとうまくピボットできないみたいな足かせになったりすることもあるじゃないですか。
田中: Tenets(テネッツ)の場合は、最後に必ず「これよりいいものがあったらそっちに変えます」っていう一文をみんな入れていて、途中でバンバン変えていったりしますね。
角:なるほど。柔軟であることも入れ込んでおくんですね。
田中:そうですね。具体性を持たせると、状況が変わって通用しなくなったりするので、どんどん変えていくのは前提になりますね。
角:今回はいただいたお悩みから幅広く広がっていきましたね。ということで、質問者のDさん、参考にしていただければ思います。
📝回答のまとめ
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