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1分で読める!|【透明性確保の重要性】社名を伏せた新規事業展開|新規事業お悩み相談室 ー第59回ー

こんにちは!
“挑戦を楽しめる人と組織をつくる 企業変革の伴走者”株式会社フィラメントです。フィラメント公式YouTubeチャンネル Powered by QUMZINEでは毎週水曜日に『新規事業お悩み相談室』を配信しています!
本記事では、新規事業お悩み相談室@YouTubeを、1分で読めるダイジェスト版としてお届けします。


❓有名企業の社名を伏せた新規事業の市場投入について

https://youtu.be/Bhar6pk-J-8?si=gEYOscY8S86d77E7

相談の背景や理由:
弊社は日本国内では誰でもが名前を知っているような会社ですが、それ故に新しい事業を始めようとすると、社内のクオリティコントロールが厳しいのと、お客様からの過度な期待があり、なかなか新しいものを生み出しにくい環境になっています。そこで、今検討中の新しいプロダクトやサービスを市場に投入するにあたって、一切社名を伏せて展開しようと考えています。社内からは「隠すのはよくない」という声と「そのほうがやりやすいという」声があります。同様の進め方でいいアドバイスがあれば教えてください。

💬相談員たちの回答:

https://youtu.be/Bhar6pk-J-8?si=gEYOscY8S86d77E7

蛯原:社名を隠して行なった場合の有名なサクセスストーリーはあるんでしょうか?私はあんまり知らないんですよね。新規事業・イノベーション・オープンイノベーション・スタートアップあたりのキーワードが登場してから、それなりに議論がされていて経営学者の方の本が結構出ていますが、ご質問の部分が体系化されたものって多分ないですよね。「ない」ということは、多分あんまり意味がないんじゃないかなと思います。

プロジェクトごと秘匿するっていうのは特にアメリカの大企業に多いですよね。ビックテックなんかはずっと秘匿して、ある日ポーンとリリースするか、日の目を浴びずにお蔵入りになるみたいな。たとえばAppleの自動運転や車とかがそうですよね。この理由としては、情報の厳重管理とか対競合といった意味合いがあって、それはわからんでもないです。ただ、質問いただいた件については、書いていただいている想定であったり、「ブランドに傷がつく」とか「失敗すれば…」とか「制約なく自由にやれる」などの理由はあると思うんですけど、社名を出すことでそれを上回るメリットの方が多いんじゃないかなと私は思います。なので、そこに合理性というか納得性はあまり感じないですね。

角:なるほど。ありがとうございます。村上さん、いかがでしょうか?

村上:いわゆる新規事業で別会社みたいな成功例はたくさんあるのかなっていう気もしますよね。一方で、会社の中でやってる事例っていうのもかなりあるわけです。なのでこの質問に真正面から答えるとすると、「あんまり意味ないかな」というところですね。なぜかというと、これだけSNSが発達してるご時世では隠しきれないです。社名を出さなくても、たとえば事故が起こった場合を想定すると、「これはあの会社の子会社だぞ」となって隠そうとしてた会社名が漏れるんですよ。 で、そうなった場合に、ややこしくなるのであんまりメリットがない、むしろデメリットの方がありますよね。

そういう会社さんがやる場合に、本当にクオリティコントロールができるのか?特に社内のプロセスを飛ばせるのかっていうと、あんまり飛ばせない気がします。クオリティを落とすという判断は、特に日本のメーカーさんでは相当難しいと思います。ただ、「お客さんがメーカー名を見ないことで過度な期待をしない」っていうところのコントロールは多少あるかもしれないので、ロゴを出さないとか別ブランド名をつけるといったくらいの「表に出さない」感じは出来ると思います。ただ、製造責任はちゃんとその会社が取るみたいな形にするのがいいんじゃないかなと思いますね。

角:ありがとうございます。 ambieっていうイヤーカフのようなイヤホンはその走りだったような気がします。SONYが関わっているのを表に出さないようにしつつ、「SONYがやってるんだろうな」っていう部分や資本関係は隠さずに開示しつつ、SONYの印を付けて売らないみたいな対応をされてたような気がするんですよね。 多分その背景には、資本関係や会社の位置付けとか色々あったような気がします。

基本的には、大企業の中でその会社の名前をつけてやることに対する是非やリスクの話が理由で進まないっていうことがあるのであれば、そこにはこだわらずに進めるみたいな感じなのかなと僕も思いますね。SNS時代だから、隠していて後でわかったことの反動やリスクの方が絶対大きいので、そこら辺はやりやすさなどを現実的に考えながら進めるってことなのかなと思います。

一番良いのは会社から「会社の名前でやりなはれ」っていうものが出ることなんですけど、社内にそれを評価できる体制やプロセスがあるかもわからないので、まずはローンチをしてみるってところを目的にやられるのも良いのかなと思います。こうした「答えがない問い」みたいなものが常にあって、それを前にしてどうするかを考えてみる。そして、一旦自分なりの答えを探してアクションしてみる。これに慣れていくこともまた学びなのかなと思います。

ということで、工学機メーカーDさん、是非参考にしていただければと思います。 

📝回答のまとめ

1,情報漏洩と透明性の重要性:
・社名を隠すことでの有名なサクセスストーリーは少なく、SNS時代では情報漏洩のリスクが高い
・社名を伏せるメリットは少なく、むしろデメリットが多い。

2,アメリカの大企業の事例とその影響:
・アメリカの大企業、特にビッグテック企業はプロジェクトごとに情報を秘匿することが多い
・情報の厳重管理や競合対策のために秘匿するが、社名を出すことで得られるメリットの方が大きい
・失敗した場合のブランドへの影響や自由に活動できるメリットはあるが、それを上回る合理性は少ない

3,有名企業の新規事業の難しさ:
・日本国内で有名な企業が新規事業を始める場合、クオリティコントロールや顧客からの過度な期待が課題となる
・クオリティを落とさずにプロセスを飛ばすことは難しく、特に日本のメーカーでは判断が難しい
・社名を隠すよりも、別ブランド名をつけるなどの方法で顧客の期待をコントロールしつつ、製造責任を取る形が望ましい

🎬回答を動画で視聴する

今回ご紹介した内容は、以下のリンクから動画で視聴できます。
本記事では要約をお伝えしましたが、テキスト化できなかった部分もありますので、回答のフルバージョンをぜひ動画でご覧ください。

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