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NTT Com社内新規事業創出プログラム『BI challenge』ピッチ大会 フィラメントが伴走型サポートプログラムを通じて提供した価値とは?

フィラメントがメンターとして伴走してきたNTTコミュニケーションズ株式会社の社内新規事業創出プログラム『Business Innovation Challenge』(以下、『BI challenge』)のピッチ大会が2019年3月27日に開催されました。
フィラメントでは、NTTコミュニケーションズの社内アイデアコンテスト「DigiCom(デジコン)」デモデイに参加した内の6チームを含む複数の新規事業チームに対して、約半年間の間、ビジネスアイデアの事業化に向けた伴走型サポートプログラムを提供しました。今回のピッチ大会はその中間報告になります。会場は、2019年1月に本社移転したばかりのNTTコミュニケーションズの新オフィス、大手町プレイスウエストタワーで開催され、フィラメントからはCEO角勝とIPストラテジーオフィサー佐竹星爾氏が出席しました。各チームからは、まさに新オフィスのコンセプトの一つである「“共創”を促進する場」を体現する熱いピッチが繰り広げられました。
本レポートでは、ピッチ大会当日の様子をお届けします。(文:伊藤紗恵)

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■NTTコミュニケーションズが『BI challenge』に賭ける想い

開会にあたり、主催者代表としてNTTコミュニケーションズ経営企画部部長・稲葉秀司氏と経営企画部ビジネスイノベーション推進室・大貫明人氏のお二人からご挨拶がありました。

はじめに稲葉氏からは、創業20周年を迎えるNTTコミュニケーションズでは、“Re Born”“Re Challenge”の生まれ変わりを目指して企業理念・信条を改めて設定するプロジェクトが進行していること、その一環として、新規事業の創出や市場開拓を志し『個』として熱い想いで逆境を突破していく社員を支援するプログラムの『BI challenge』が始動したことが語られました。
(写真:NTTコミュニケーションズ経営企画部部長・稲葉秀司氏)

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続いて大貫氏から、会社初の取り組みとして昨年度実施したオープンイノベーションプログラムの紹介と、さらに9月から社内プログラムとして始動した『BI challenge』の特徴と魅力について語られました。

大貫氏によると、『BI challenge』の特徴であり最大の魅力は、社外メンターや事業経験者による伴走サポートの提供ということです。

継続的なメンタリングや専門的なアドバイスを受けることで、仮説検証を繰り返し、事業アイデアをブラッシュアップしていくことができます。

大貫氏は、来場していた社員の方々へ向け、「価値起点のビジネス創出とイノベーション文化の醸成は急を要しています。会社は熱い想いと粘り強い胆力で一緒に駆けぬけていく仲間を求めています。社会に影響を与えて大きな貢献を成し遂げましょう!」と投げかけました。
(写真:NTTコミュニケーションズ経営企画部ビジネスイノベーション推進室・大貫明人氏)

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■社外メンターとしてのフィラメントの伴走

フィラメントでは、社内選考を通って『BI challenge』のプログラムに参加した複数の新規事業チームに対して、CEOの角勝を中心に社外メンターとして伴走し、対面によるオフラインメンタリングおよび社内講演会の開催、チャットツールを利用したオンラインによる定期的なメンタリングの実施、外部メンターおよび外部連携先の紹介等を行いました。

フィラメントが伴走型サポートプログラムを通じて提供した価値は大きく3つ。

1.顧客視点
誰のためのビジネスなのか?誰のどんな課題を解決するのか?
2.マネタイズ
ビジネスのポイントをどこに置くか?どこで収益を上げるか?
3.リレーション
社外へと出ていく、社外の人の声を聞きに行く

中でも「3.リレーション」は、まさにフィラメントのコアバリューでありケイパビリティ。『BI challenge』では、フィラメントが誇るCxO陣を動員しました。CAO(チーフ・アライアンス・オフィサー)留目真伸氏による個別対面メンタリング、CINO(チーフ・イノベーション・オフィサー)田所雅之氏による社内講演会及び対面メンタリング、IPストラテジーオフィサー佐竹星爾氏による特許相談メンタリング等、要所要所に外部メンター陣をアサインすることで幅広いプロフェッショナルの視点を提供しました。

各チームは半年間の伴走を通じて仮説検証を繰り返し、事業アイデアをブラッシュアップしていきました。
(写真:角が講演した『BI challenge』キックオフの様子)

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(写真:フィラメントCINO田所雅之氏による社内講演の様子)

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(写真:通常ではまず考えられない田所氏の特別課外メンタリングも実現!)

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社外メンターとしてはフィラメントの他にも、イノベーション・ラボラトリ株式会社マネージング・ディレクターの横田幸信氏、アントレプレナー研究の第一人者である早稲田大学教授の長谷川博和氏らが参画しています。長谷川教授はこの日の基調講演にも登壇されました。

開会前の控室ではNTTコミュニケーションズ副社長の丸岡亨氏も交え、イノベーション議論に花が咲きました。控室として使われた部屋は、大自然の中にいるような感覚になれるSnow Peakのキャンプテントが張られていて、創造性や発想力を豊かにする仕掛けの一つということです。

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■全8チームの事業プランのピッチ大会とメンターから講評

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全8チームが持ち時間6分のなかで、事業プランの内容とその実現に向けて行ってきた仮説検証や実証実験の結果、事業化に向けた進捗状況を発表しました。

全8チームの事業プランの概要は以下の通りです。

1.Avatar
創造的なアイデア創出などの人間の『クリエイティブワークの大衆化』を目的として、オリィ研究所と協業でロボット+アバターの「OriHime」が会議のファシリテーションを行うサービス

2.AZS
社内のコミュニケーションデータ等から情報を収集し、社員の強みを可視化して、社内の人材活用の活性化、稼働効率の良いプロジェクト型の事業活動の実現を目指すサービス

3.匠のプログラミング道場破り
位置情報データやリアルタイム情報を収集し、人と人の空間距離を縮めて、イベント会場等で「売りたい人」と「買いたい人」のマッチングを行うプラットフォームサービス

4.Suitcasetaxi
インバウンド客などを対象とした荷物運搬のシェアリングエコノミーサービス。AIマッチングや位置情報、キャッシュレス決済等の技術優位性を生かして、「荷物を運んでもらいたい人」と「車の空きスペースで運搬する人」をマッチング。

5.スマートワーク
外出時の隙間時間にカフェを中心としたワークスペースを素早く確保するためのプラットフォームサービス

6.nttPC.make
スマホ動画からの動画解析を可能にし、動作解析技術を手軽に利用できるプラットフォームサービス。ヘルスケアやフィットネス領域だけでなく、複数領域の別業界で得たデータを組み合わせて新たな示唆のフィードバックを可能にする。

7.議事ロック
日本人が議事録作成にかける年間コスト720億円の解消を目的とし、成型エンジンにかけて滑らかな日本語で書き起こしができる技術を搭載した音声書き起こしサービス

8.SpoLive
スポーツチームやイベント主催者がファンとの接点を築き、コミュニティの構築やスポーツファンのエンゲージメントを向上させるプラットフォーム

すべてのチームのピッチに対し、6分の持ち時間でメンター陣からは課題の解像度を上げ、事業化の実現に向けた具体的なアドバイスを行なわれました。

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最後は稲葉氏からの総評と来場している社員の方々に向けたメッセージで締めくくります。

「今日はメンバーの熱意を大いに感じることができました。この熱量を保つのは大変だと思いますが、今以上に熱く高みを目指して頑張ってほしい。会社もそれを応援していきます。発表された事業プランは、過去のデジコンからのピボットや進化が見られました。この『BI challenge』のスキームのなかでさらなるブラッシュアップを遂げ、市場に出せるようにしていただきたいと考えています。

聴衆の社員の皆さんも、思い立ったが吉日です!いつでも『BI challenge』にアクセスしてチャレンジしてください!」
(写真:懇親会の乾杯の様子(丸岡副社長ご発声の懇親会の様子))

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基調講演やメンターのアドバイスでは、新規事業の創出やイノベーションを起こすには、ビジネスモデルを「考えること」ではなく、「仮説検証の繰り返しとトライアンドエラー」をいかに積み上げ、それを継続して修正し続けることができるかに尽きる、ということが繰り返し語られていました。

そしてそれを実行するためには、従来の発想を転換する機会や、経験者や有識者によるメンタリング、実証実験の支援等、外部からの継続的な支援と伴走が不可欠ではないでしょうか。

フィラメントでは、今回のような事業創出のプロセスに対して、様々なプログラムを提供しながら伴走し、社会に新たな価値を生み出す事業を応援していきます!


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(記事公開日 19/04/23)

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