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常石グループ×学生起業家の化学反応が生まれる!未来ビジョン交流会〜革新と連携のピッチセッション〜

2023年10月12日、近畿大学が運営するインキュベーション施設KINCUBA Basecampにて「未来ビジョン交流会〜革新と連携のピッチセッション〜」が開催されました。未来ビジョン交流会では造船・海運・環境・エネルギー・ライフ&リゾート事業を展開する常石グループの新規事業担当者やCVC担当者と、近畿大学の学生起業家のみなさんがピッチ発表を通じた交流を行いました。
本記事では、「未来ビジョン交流会〜革新と連携のピッチセッション〜」のイベントレポートをお届けします。


KINCUBA(キンキュバ)とは、KINDAIINCUBATIONを組み合わせた造語とのこと。近畿大学生と大学院生、研究者らによる大学発ベンチャーの創出を目指し、ステージに応じた教育コンテンツの提供や人的ネットワークを活用した起業支援プログラムです。受験生に向けても「起業するなら、近大へ。」というイメージの浸透をはかっている近畿大学ならではの取り組みですね。

そんな学生起業家支援を積極的に行っている近畿大学が運営するインキュベーション施設「KINCUBA Basecamp」に常石グループと近畿大学の学生起業家のみなさんが集まり、「未来ビジョン交流会〜革新と連携のピッチセッション〜」を実施しました。本イベントでは常石グループの3チームと学生起業家の3チームの計6チームが交互に5分間の事業ピッチと質疑応答を行います。学生と社会人の事業ピッチを互いに聞き、質疑応答を行うことで、新たな化学反応が生まれることが期待されます。

KINCUBAとは?〜起業するなら、近大へ。〜

まずは、近畿大学 垂見俊秀氏より、

  • 近畿大学発ベンチャー起業支援プログラム「KINCUBA

  • KINDAIビジコン(KINDAI BUSINESS CONTEST)

についての紹介がありました。垂見氏は近畿大学を卒業後、民間企業に務め、現在は近畿大学 経営戦略本部 起業・関連会社支援室に勤務されています。

KINCUBAは近畿大学が掲げる「実学教育」に基づいて、研究成果や学問の結果を世の中に貢献できるビジネスに繋げることを目的として始動しました。今回のイベント会場でもある建物の名称は「KINCUBA Basecamp」。24時間利用可能、登記利用もでき、環境面からも起業を支援するインキュベーション施設です。卒業生の起業家を含むメンター制度も充実しており、いろいろな相談を受け付けられる強みがあります。

そんなKINCUBAが掲げるミッションがこちら。
「創立100年に、100社の近大発ベンチャーを。」

大学発ベンチャーというと、研究ベンチャーを想像する方が多いかもしれませんが、近畿大学最大の特徴は学生起業が約7割を占めている点。学生のみなさんが、勉強をしながら起業に取り組み、失敗も経験として活かしていくという環境が提供されていることが伺えます。起業するということは、たとえば仕入れから販売まで全てを自分でやってみるということ。そういった経験を持つ就活生は企業から求められることが多いそうです。大学内に24時間利用可能な起業支援施設があるならば、これを活かさない手はありませんね。

KINCUBAでは、

  • 起業を具体的に目指すステージ

  • 起業に役立つ手法を学ぶステージ

  • 起業の意識を高めるステージ

のそれぞれにあわせたプログラムが用意されています。

興味や進捗に合わせたこのプログラムを経て、最終的に近大発ベンチャーとしては現在81社。このほか、起業ナビというコミュニティもあり、現在は起業に興味を持つ学生約1200名がそのコミュニティが運営するslackに参加しているそうです。コミュニケーションをとりながら、起業への興味を深めていく環境が整っていることがわかります。

そして、プログラムとは別で開催されているのが、1年に一度、12月に開催されるKINDAIビジコン(KINDAI BUSINESS CONTEST)。プログラムを受講した集大成として学生がエントリーするピッチイベントです。

ソフト面からハード面まで充実のKINCUBA。そしてその成果を発表するKINDAIビジコン(KINDAI BUSINESS CONTEST)。「創立100年に、100社の近大発ベンチャーを。」が達成される日ももうすぐですね。

常石グループとツネイシキャピタルパートナーズ

続いて、常石グループとツネイシキャピタルパートナーズについての説明がありました。
まずはツネイシホールディングス株式会社の清水亜也子氏による常石グループについてのご紹介です。

清水氏:
常石グループは今年で創業120周年を迎えました。グループ理念にもあるように、社員の幸せのためや地域社会と共に発展するといったことを大事にしてきた企業グループです。 120年を迎えるにあたり、自分たちがこの先の未来にどんな存在でありたいかを一言で表したものがこちら、「未来の価値を、いまつくる。」です。

清水氏:
常石グループの事業は、1900年代、石炭(当時の国内エネルギーの主力)の海上輸送での創業に始まり、造船・エネルギー・環境事業、そしてサービス事業(ライフ&リゾート)を開拓してきました。

清水氏:
なぜ、今日私たちがこのKINCUBAにお伺いしたかと言いますと、120年かけて育ててきたこの5つの事業を続けるだけでは、この後さらに120年事業継続できないのではないかと考えているからです。次の一手を生み出すために、今日こちらに来ているメンバーは新しい事業を興すための思考錯誤を重ねているところです。事業を生み育てる、そして自分自身も人材として成長していく。 そういうことができる会社です。ぜひご興味を持っていただけると嬉しいです。

続いて、三谷優貴氏からツネイシキャピタルパートナーズについての説明がありました。

三谷氏:
皆さんこんにちは。常石商事株式会社とツネイシキャピタルパートナーズ株式会社を兼務しております、三谷と申します。 
簡単ではありますが、ツネイシキャピタルパートナーズの事業を紹介します。

三谷氏:
ツネイシキャピタルパートナーズ株式会社は常石グループと同じ敷地内、広島県福山市にあり、2010年に設立された会社です。今、皆さんの後ろにおります、津幡靖久が代表を務めています。投資ステージについては、シリーズAからレイターまでステージ問わずやっております。ただし基本的にチケットサイズを5000万円以下としていることから比較的早いステージでの投資が多いファンドになっています。投資先に対する価値提供としては、事業成長に向けた各種支援として主に常石グループ各社との連携や、人材および取引先の紹介・仲介を意識しながら行なっています。

三谷氏:
ポートフォリオについては常石グループの既存事業に関連するものから、事業領域を広げるという目線で既存事業とは違った領域への投資までをやっています。上場を控えている大きな会社にも投資をしていたりもしますので、ご興味がありましたらホームページのポートフォリオの方からご覧ください。
最後になりましたが、皆さんと将来 一緒にお仕事ができることを楽しみにしています!今日をきっかけに、今後もよろしくお願いします。

近大生と常石グループのピッチがスタート!

常石グループとツネイシキャピタルパートナーズについての説明の後は、いよいよピッチがスタート。近大生3組、常石グループ3組が交互に発表していきました。大盛りあがりのピッチの様子は写真でお届けします。

ピッチを終えて

大盛りあがりのピッチを終え、最後は総括です。
ピッチを見ていた皆さんから一言ずつ感想をいただきます。

株式会社フィラメント CEO・角勝:
皆さん、お疲れ様でした!どのピッチも素晴らしく面白かったですね。 
大学生の皆さんがピッチにすごく慣れてらっしゃるなあと思いまして、それって普段からKINCUBAで起業やその準備を進めているからですよね。もうほんとに素晴らしいなと思いました。
常石の皆さんは今年春からスタートして、よくここまで仕上げてこられたなと思いました。
誠実で、社会人として嘘は言わない、誇張表現を使わない。それって普段なら良いことなんですけど、でも、もっと自信を持って今できるかどうかわからないこともできるって言ってみても良いんじゃないかなって思いました。できないことであっても、やれるかどうかわからないことであっても、やるって決意するところがスタートになります。そこを意識した時間をこれから作っていただければと思いました。

マグチグループ株式会社 取締役COO・川田宏之 氏:
皆さんお疲れ様でした。良い発表を聞かせていただいたなと思っています。 
常石グループさんは、自分の会社の強みや持っているリソースをよく見つめ直して、今回の提案になっているんじゃないかと感じました。自分の会社の強みがどこにあって、リソースは何があるのかを再発見することがすごく大事なことだと思います。
今日、大学生の発表を聞いていただいて、色々な視点があったと思います。アプリを使ったり、AIを使ったりといったことを自分たちのどこにどうやって取り入れていくかであるとか、あるいはコラボして一緒にやるとか。そうやって吸収していくことが大切なんじゃないかなと思いました。これからも頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。

ツネイシホールディングス株式会社 取締役/ツネイシキャピタルパートナーズ株式会社 代表取締役社長・津幡 靖久 氏:
具体的に手が届く範囲で組み立てようとすると逆にツッコミたい粗がいっぱい見えてくるなって、今日ピッチを聞きながら思いました。一方で、破天荒というか志とか目指すポイントが高いと、解像度が低くてもあまりツッコミが出てこないんですね。 
いずれにしても、私たち常石のメンバーにとってすごく刺激を受ける機会だったと思います。新規事業を生み出す力をつけるために、すごく有効だなと感じました。改めてお時間いただきました皆さま、本当にありがとうございました!

社会人と大学生がいっしょにピッチをするという珍しい機会を通じて、新たな視点や気付きが生まれたのではないでしょうか?
参加者の皆さんのこれからの活躍から目が離せませんね!


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