All-in-Oneのバーチャルワークショップツール「Butter」をテストしてみた。
「オンラインワークショップって、もうちょいシームレスにならんもんですかねぇ???」
こんにちは、フィラメント/QUMZINEの平井です。
みなさんいつもQUMZINEをお楽しみいただきありがとうございます。
オンラインワークショップの運営経験者であればよくわかってもらえると思いますが、ZoomやTeamsといったビデオチャットツールを使ったワークショップのオペレーションって、めちゃくちゃ煩雑でストレスフルなマルチタスクなんです。
©ItouMegumi
そもそもZoomやTeamsはオンラインワークショップを前提に開発されたものではありません。(もしかするとコロナ前にはその需要すら予測できていなかったかも)そのため複数のWEBサービスやアプリケーションを横断的に組み合わせることで、ワークショップに必要な機能を適宜補う形になります。
でもそこが実にイケてないんです。
運営サイドのオペレーションはもちろん、ワークショップ参加者サイドのユーザー体験もまだまだ改善の余地があると感じます。
そんなこともあって「なんか良さげなオンラインワークショップツール無いかなぁ???」と探していたところ、偶然面白そうな“All-in-One”のバーチャルワークショッププラットフォームを見つけました。
その名も『Butter(バター)』!!!
調べてみたところデンマークにあるスタートアップ企業らしく、もともとは『MeetButter』というサービス名だったみたいですが、現在は「Meet」の表記を外して『Butter』という名前に落ち着いたそうです。
さっそくQUMZINE編集部では持ち前の“面白がり力”を発揮して、みんなでこの『Butter』をテストプレイしてみることにしました。まだ全てを試し切れてないのでポテンシャルは未知数ですが、今回はファーストインプレッション的に速報レポートをお届けしたいと思います。
新規ユーザー登録~招待
まずはTOPページから「Get started(free)」を押して新規ユーザー登録へと進みます。すぐに「Sign up」の画面に遷移するので、①名前②メールアドレス③パスワードを入力して登録完了です。
無料でしかも割とあっさりユーザー登録できたので、さっそくワークショップ用の「Room」を作成してみました。(今回は「QUMZINEテスト」と設定)
inviteのリンクURLを発行してQUMZINE編集部のみんなにも送ってみます。
inviteのリンクURLを送られた側にはこのように見えています。
ちなみに『Butter』はアプリではなくWEBサービスなのでインストールは不要。しかもユーザー登録が必要になるのはホストのみで、招待される側の参加者はユーザー登録の必要すらありません。ホストから送られたinviteのリンクページに「名前」だけ入力すれば、すぐにRoomに入ることができます。プロフィール画像にアバターを設定することも可能。
『Butter』デビュー~機能レビュー
QUMZINE編集部、『Butter』デビューです。
今回の参加メンバーは4名。1時間ぐらい『Butter』を使って、色んな機能をいじってみた感想を全員でレビューしてみました。(※ちなみに『Butter』は、1回のセッションで合計200人まで参加可能)
結論から申し上げると、『Butter』めちゃくちゃ良いです。
■マイク・ビデオ・画面共有
・音質・画質ともに、他の主要ビデオチャットツールとほぼ変わらないレベルで素晴らしかった。目立ったディレイなども見られない。
・各ユーザーの画面共有(デスクトップ、アプリケーション)も可能。
・一点だけ、画面分割を変更した際に(例:4分割→2分割)、画角がレスポンシブに自動調整されず、急にどアップになってしまい恥ずかしい。
・バーチャル背景機能はおそらく無い
■リアクション機能
・左サイドバーにある「React」メニューから、画面内にリアクションスタンプを送ることができる。
・スタンプのバリエーションが豊富で楽しい。
・絵文字にはリアクションした人のプロフィール画像のアイコンも付いてくるので、誰がリアクションしたのか一目でわかる。
■手挙げ機能
・①コメント ②質問 ③アイデア という3つの手挙げ機能が備わってる。
・参加者の誰かが手を挙げていることが全員に通知され、ホストが発言権を与えたユーザーの映像は黄色い外枠で囲われる。
■ノート機能
・プライベートノート(個人メモ)の機能が備わっている。
・ワークショップ中に軽く書き留めておきたいことが出てきたときに便利。
・メモはダッシュボートに自動保存されるので、ワークショップが終わってからダウンロードすることも可能。
■テキストチャット機能
・右サイドバーにはテキスト機能が備わっている。
・画像、GIF、リアクションスタンプに対応している。
・各コメントには個別のスレッド形式でリプライを送ることもできる。
■アジェンダ機能、タイマー機能
・ワークショップのアジェンダテーマと制限時間をセットできる。
・各アジェンダの制限時間の経過は、画面左上に視覚的に表示される
緑:制限時間内 赤:制限時間オーバー
・ワークショップのタイムキープを自動化することで、オペレーターの手間は大幅に軽減される。
・タイマー機能でBGMを流すこともできる。(音量調整が効かないかも)
■アンケート機能
・アンケートのテーマと制限時間等を設定することができる。
・アンケート結果はダッシュボートに自動保存されるので、ワークショップが終わってからダウンロードすることも可能。
■ブレイクアウトルーム機能
・ブレイクアウトセッション用のルームを設定できる。
・ブレイクアウトルームの名前や制限時間等を設定することができる。
・ブレイクアウトルームには、各ユーザーをドラッグ&ドロップで簡単に振り分けが可能。
・テキストチャットやリアクション機能も、ブレイクアウトルーム単位で使える。
■多彩な外部アプリケーションとの連携
・miro
・YouTube
・Google Drive
・ホワイトボード
miro
YouTube
Google Drive
ホワイトボード
以上がQUMZINE編集部による『Butter』テストプレイの速報レポートです。
使い始めたばかりで、まだ実際のワークショップでも試したわけではないので『Butter』本来のポテンシャルの1/100も伝え切れてないかもしれません。
一点だけ編集部メンバー全員が特に気になったことを。
おそらく現時点では「録画機能が無い」のではないかと思われます。無料サービスなので仕方ないかもしれませんが、今後のアップデートに期待しましょう。
しかしなにか底知れぬ可能性のようなものを感じるので、QUMZINE編集部では引き続き『Butter』を使い続けて検証してみたいと思います。
ご興味をお持ちの方は、ぜひ『Butter』を試してみてください。