未来予測できるタイプはこんな人だ! ~リアリティのある想像力の重要性~
未来を予測するのはすごく難しいことです。
今(2020年12月末)はコロナ禍でこんな状況になっていますが、2019年の年末に今の状況を教えてもらっていたら果たして信じられたでしょうか?
今の自分が、2019年末の自分に言うわけです。
「3ヶ月後、未知の疫病のせいで、世界中が鎖国状態になり、都市機能は麻痺し、皆、家から出られず、人々を繋ぐのはネットとAmazonだけになるんだよ」と。
みなさんだったらどう思いますか?おそらく
「それ、面白いSFだね」ってなりますよね?それが普通です。
信じられないと思いますし、ましてやそのことがあらかじめ分かっていたとしても、それに備えるような行動を取ったかと言うと、とてもじゃないけど取れなかったと思います。
ここに未来予測の難しさが分かってもらえたと思います。
しかし、今この状況を予測して何年も前から警鐘を鳴らしていた人物がいるんです。
そう、ビル・ゲイツです。
調べてみると、2015年ごろから感染症の拡大に対して警鐘を鳴らして、備えあるべしということをおっしゃっていました。
では、なぜビル・ゲイツは予測できたのでしょうか?
それは「リアリティのある想像力」です。
例えばこんな問いがあるとします。
「大人と子供、あるいは年配の人と若者ではどちらが想像力が豊かなのか?」
おそらく固定観念が少ない子供と若者が強そうだと思う人が多いと思うのですが、実際にはそうではないと思うんです。
なぜなら「リアリティのある想像力」だから。
「リアリティのある想像力」とは言うなれば「未来を予測する直感力」みたいな感じ。リアルな未来のことを考えようとするときに、経験が少ない方が良いという方が誤りで、逆に想像力やセンスといったものが、その人の経験値や情報量の豊かさに比例してアップしているんです。
それは、そこに「分析」が入るからです。
様々な状況や業界の経験・情報が多ければ多いほど認知能力が拡大し想像力がアップします。ですので、人間は情報のアンテナを広げ貪欲に様々な経験することで「リアリティのある想像力」を鍛えていく必要があります。
たくさん経験してきた人の方がこれから先の予測がしやすくなります。
自分の領域だけでなく、普段経験しない領域にも広げていく、貪欲な想像力の広げ方を意識していきましょう。
*本記事はフィラメントCEO・角勝が、2020年7月に事業構想大学院大学で行った講演内容をもとに書き起こしたものです。
【プロフィール】
角 勝(すみ・まさる)
株式会社フィラメント CEO
2015年より新規事業開発支援のスペシャリストとして、主に大企業において事業開発の適任者の発掘、事業アイデア創発から事業化までを一気通貫でサポートしている。前職(公務員)時代から培った、さまざまな産業を横断する幅広い知見と人脈を武器に、必要な情報の注入やキーマンの紹介などを適切なタイミングで実行し、事業案のバリューと担当者のモチベーションを高め、事業成功率を向上させる独自の手法を確立。オープンイノベーションを目的化せず、事業開発を進めるための手法として実践、追求している。