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×ユカイ工学でビジネスにもユカイを vol.1 | セコム×ユカイ工学が目指す、ウェルビーイングな世界とは? ミニレポート

セコムは2018年より、ユカイ工学の発売してるBOCCO(ボッコ)を活用した新しい見守りサービスの実証実験を行なっています。2020年11月25日にセコムからSMARTプロジェクトのご担当者をゲストに迎え、ユカイ工学とフィラメント共催によるオンラインイベント『×ユカイ工学でビジネスにもユカイを vol.1』が開催されました。イベントでは、業界一のセキュリティ会社であるセコムが、どういった経緯でBOCCOを取り入れることを決めたのか、また、実証実験中ではどういった手応えを感じているのかについて、登壇者が熱く語りました。(文/QUMZINE編集部、永井公成)

今回のイベントは、ユカイ工学CEO青木俊介さん、セコム株式会社 SMARTプロジェクト担当課長  河村雄一郎さん、同プロジェクト主任  船山由起子さんがスピーカーとして登壇し、ファシリテーターは株式会社フィラメントのCEO角勝が務めました。

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まずはユカイ工学CEOの青木さんがBOCCO(ボッコ)について紹介しました。

ユカイ工学では、2015年よりBOCCOというコミュニケーションロボットを発売しています。現在はBOCCOよりさらにパワーアップしたBOCCO emo(ボッコエモ)がクラウドファンディング中で、来年1月に出荷予定とされています。すでに1000万円に近い投資金額が集まっています。

このBOCCO emoは、音声認識が新たに搭載され、スマートスピーカーのように話しかけて機能を使うことができるようになりました。LTEに対応したモデルも用意され、Wi-Fiのない一人暮らしの高齢者の自宅に直接届けても電源を接続するだけですぐに使うことができます。

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ユカイ工学はBOCCOをBtoCのビジネスだけではなく、BtoBのビジネスでも展開しており、セコムはBOCCOを BtoBで活用した最初の企業でもあります。セコムは「セコム暮らしのパートナー久我山」というマーケティング拠点を中心に、BOCCOを活用した一人暮らしの高齢者に向けて声かけサービスを行なっています。

また、ユカイ工学は「BOCCO emo for Biz」というパートナープログラムで、すでに色々な企業向けにBOCCO emoの提供を開始しており、シニアのサポートといった住生活利用シーンや、オフライン接客といった企業向け利用シーンで活用しています。

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次に河村さんと船山さんがセコムの事業内容紹介を行いました。

セコムはセキュリティサービスを皮切りに、社会の安全安心のために様々なサービスを提供しています。高齢化が進む日本に何か役に立つサービスができないかと考え立ち上がったのがSMARTプロジェクトです。

SMARTプロジェクトの取り組みの第1弾として、様々な地域社会の困りごとを解決するために2015年4月に「セコム暮らしのパートナー久我山」を開設し、これまですでに1万件以上の地域住民の困りごとに対応してきました。現在はなんでも相談できる会員制サービスも提供し、暮らしの深いところまで相談できるようになっています。

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しかし、高齢者にタイムリーに声かけすることは難しく、インターフェースとしてロボットを探すことになりました。色々なものを試しましたが、BOCCOが高齢者にとってもっとも使い勝手が良いということがわかり、2018年からBOCCOを使っての高齢者見守りサービスの実証実験が開始されました。セコムが提供するものを高齢者宅に置くとなると、可愛さや親しみが感じられるものである必要があると考えていましたが、BOCCOにはそれらが備わっており、また、双方向でやりとりができるため、BOCCOを採用しました。実証実験では、BOCCOをテーマに川柳を詠んでくれた利用者がいるなど、期待以上に利用者の暮らしの中にBOCCOが入り込んでいると感じています。

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青木さんは「このような見守りサービスはユカイ工学側では全く思いついておらず、セコムさんには我々が想像していたサービスの幅を広げていただいた」と言います。また、「現在の多くの見守りサービスは『一人暮らしの高齢者が生きているか死んでいるか』がわかるだけのものが多いですが、センサーやスタッフの力で、『高齢者が毎日楽しく生きているか』がわかるような機能が今後セコムとユカイ工学の共創サービスとしてできると良い」と今後の展望を語りました。

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船山さんは角からの「BOCCOを介した高齢者とのコミュニケーションで心がけていることは?」という質問に対して、「会話を皆で楽しむことです。『話してよかった』と思われるような会話をするように心がけています」と答えました。河村さんは「社会的フレイルを防ぐために社会との接点を持つことが大事だと考えています」と付け加えました。

最後に、セコムのオンラインイベントについてのお知らせがありました。
12月3日(木)16:00から「デジタルで加速するサービス体験のデザイン」と銘打ち、「SECOM OPEN LAB」というイベントが開催されます。各デザイン分野のキーパーソンが登壇し、カジュアルに座談・展望し、バーチャルホワイトボードに整理するイベントで、ふるって参加して欲しいとのことです。詳細はこちらをご覧ください。

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今回のイベントの全編(アーカイブ動画)は以下からご覧いただけます。

■全3回シリーズ、次回のお知らせ!
ユカイ工学とフィラメントの共催オンラインイベントは全3回のシリーズを予定しています。次回は、12月9日(水)14:00から「NTTドコモや三菱地所パークスが、ユカイ工学と仕掛けるウェルビーイングな新規事業とは?」と題し、ゲストにユカイ工学株式会社 CEO 青木俊介さんと株式会社NTTドコモ  高道慧さん(法人ビジネス本部 5G・IoTビジネス部)と三菱地所パークス株式会社  荻田健之さん(コンサルティング本部 研究開発部長)を迎えて開催予定です。参加は無料ですが、事前にPeatixでの申し込みが必要です。ぜひお申込ください。

【プロフィール】

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河村  雄一郎 氏
セコム株式会社
SMARTプロジェクト 担当課長 
2004年 セコム㈱入社。
法人向けセキュリティ事業の営業部門、グループ戦略立案・実行をする企画部門でキャリアを重ね、2014年より超高齢社会対応プロジェクト「SMARTプロジェクト」に参画。高齢者の困りごとや地域課題の解決を通じた新サービス創造活動に努めている。

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船山  由起子 氏
セコム株式会社
SMARTプロジェクト 主任
2001年セコム㈱入社。
個人マーケットの営業担当およびエリアマネジャーを経て、2015年より「SMARTプロジェクト」参画。「セコム暮らしのパートナー久我山」の対応スタッフとして地域の高齢者のお困りごと解決に尽力。BOCCOを活用したコミュニケーションサービスでは、ユーザとの対話オペレーション業務も担当。

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青木  俊介 氏
ユカイ工学株式会社 CEO
東京大学在学中に、チームラボを設立、CTOに就任。その後、ピクシブのCTOを務めたのち、ロボティクスベンチャー「ユカイ工学」を設立。「ロボティクスで世界をユカイに」というビジョンのもと家庭向けロボット製品を数多く手がける。2014年、家族をつなぐコミュニケーションロボット「BOCCO」を発表。2017年、しっぽのついたクッション型セラピーロボット「Qoobo」を発表。2015 年よりグッドデザイン賞審査委員。

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角 勝
株式会社フィラメント CEO
2015年より新規事業開発支援のスペシャリストとして、主に大企業において事業開発の適任者の発掘、事業アイデア創発から事業化までを一気通貫でサポートしている。前職(公務員)時代から培った、さまざまな産業を横断する幅広い知見と人脈を武器に、必要な情報の注入やキーマンの紹介などを適切なタイミングで実行し、事業案のバリューと担当者のモチベーションを高め、事業成功率を向上させる独自の手法を確立。オープンイノベーションを目的化せず、事業開発を進めるための手法として実践、追求している。


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