農業、グッズ販売… 地域の課題を解決するために、地方金融機関によるユニークな取り組みが増えています
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農業、グッズ販売… 地域の課題を解決するために、地方金融機関によるユニークな取り組みが増えています

コロナ禍でリモートワークが普及したり、コロナ後も見据えて「勤務地不問」の求人が増えてきつつあるとはいえ、大きな流れとして東京一極集中や人口減による地方の縮小という問題は残り続けています。地域に密着し、金融の側面で地方の経済を支えてきた地方銀行などの地方金融機関は、地域における課題にこれまで以上に幅広く応えています。今回は、地銀の本業にとらわれないユニークな取り組みを集めて紹介します。

アボカド、キウイ、レモン、コーヒーを栽培する農業法人を設立

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株式会社夢逢いファームより引用

宮崎銀行は地元の基幹産業である農業振興に主体的に取り組むために平成29年に農業法人である株式会社夢逢いファームを設立。アボカド、キウイ、レモン、コーヒーを栽培しています。

NHKによれば、宮崎県は農業産出額全国5位ですが、農業従事者は高齢化と減少で昭和60年に比べ平成27年にはおよそ半分になりました。担い手不足が続くことで製造業や小売業なども連鎖的に低迷し、地方経済の衰退が続きます。そこで地元の農家と競合せず、ブランド品として訴求できるものという条件を満たすアボカドを選定、生産し、銀行自らが主体的に儲かる農業を実践することで新規就農を促すことにしたとのことです。他にも、千葉銀行や鹿児島銀行、肥後銀行も農業経営に乗り出しているとのことです。

ハウスクリーニングや家事代行、育児支援、住宅修繕までサポート

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中国銀行より引用

中国銀行は2021年2月に、ハウスクリーニングや家事代行、育児支援、住宅修繕、お墓参り代行清掃サービスなど、生活の様々な困りごとの解決をサポートする「ちゅうぎんお困りごと解決サポート」を始めました。これは、「相続・終活サポート」「不動産サポート」「暮らしのサポート」「介護サポート」の各ジャンルに対して、個人顧客に対して無料で行員が相談にのるというものです。相談内容によって銀行のサービスを紹介するほか、提携企業を紹介します。中国銀行は提携企業を紹介した際に仲介料を得ます。日本経済新聞によると、このサービスによって顧客の満足度を高め、融資や金融商品の販売にもつなげたいとのことです。

フードロス削減のクラダシとビジネスマッチング契約し、地域課題解決

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KURADASHIより引用

「KURADASHI」はフードロス削減への賛同メーカーより協賛価格で提供を受けた商品を廉価に会員へ販売し、売り上げの一部を社会貢献活動団体へと寄付する社会貢献型ショッピングサイトです。2021年8月に、運営元のクラダシと百十四銀行がビジネスマッチング契約を締結しました。新型コロナウィルス・自然災害等の影響で余剰在庫等を抱える百十四銀行の顧客にKURADASHIを紹介することで、廃棄ロス削減の可能性を高めることを目指します。

オリジナルキャラクターのグッズを製造販売し、売上を社会福祉協議会に寄付

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PR TIMESより引用

西日本シティ銀行は、2021年3月、オリジナルキャラクター「ワンク」の知的財産権を第三者が使用することを許諾し、製造販売業者のウェブサイトや店舗でワンクグッズを購入できるスキームを構築しました。「ワンク」の使用許諾料を製造販売業者から得て地元の社会福祉団体に寄付することで、SDGsへの取り組みとします。zakzakによれば、銀行法により銀行でものを直接販売することは認められていないため、グッズの製造販売は製造販売業者に任せ、銀行は使用許諾料を受け取り全額地元の社会福祉協議会に寄付するスキームを作り上げたとのことです。

地方金融機関のユニークな取り組みで地域社会を支える

地元の産業である農業を自ら行うことで経済を活気づけたり、顧客の困りごとを解決することで本業に誘引したり、銀行なりの手法でSDGsの達成を目指したりと、個々のねらいは様々ですが、地銀は地域社会を支えるためにこれまでにない取り組みも行うようになってきたことは理解いただけたかと思います。

今回は金融とは大幅に異なるユニークな動きばかりを紹介しましたが、地域商社を設立したり、さるぼぼコインをはじめとした地域通貨を作ったりと、従来の金融業からはは異なる動きはまだあります。

地銀の取り組みについてはこれまでも、フィラメントCOO渡邊が登壇した関東財務局前橋財務事務所が主催する群馬活性化サロンの取材を行いました。

また、福岡銀行のグループ銀行「みんなの銀行」も、QUMZINEと同じくnoteで情報発信を行っていますね。

これらの前例にないユニークな取り組みによって、これまで解決できなかった地域課題が解決できるようになる日は近いかもしれません。

参考文献

NHK NEWS WEB『スーツ脱ぎアボカド栽培! 農業経営に乗り出した地銀の危機感』

日本経済新聞『地銀、家事代行も害虫駆除もサポート 個人営業に新手法』

PRTIMES『クラダシが四国島内の金融機関で初となる百十四銀行とビジネスマッチング契約を締結~民間企業×第一地銀でさらなるフードロスの削減を目指す~』

zakzak『【編集局から】西日本シティ銀行が「寄付型販売スキーム」で『SDGs』推進』

CNET Japan『【事業開発の達人たち】3周年を迎えた飛騨高山の地域通貨「さるぼぼコイン」の次なる野望とは--飛騨信用組合・古里圭史氏【前編】』

PRTIMES『~『ワンクのSDGsプロジェクト』始めます!~寄付型販売スキームを活用したワンクグッズでの社会貢献について』

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