通信技術エンジニアだったAIoTクラウド廣澤慶二さんが事業開発をするために得た2つのものとは
見出し画像

通信技術エンジニアだったAIoTクラウド廣澤慶二さんが事業開発をするために得た2つのものとは

フィラメントCEO角勝がCNET Japanで連載している「事業開発の達人たち」シリーズにおいて、株式会社AIoTクラウドのプラットフォーム事業部で企画開発を担当されている廣澤慶二さんにお話をうかがいました。今回はCNET Japanの記事には収まりきらなかった廣澤さんの自己開発や学生時代のルーツについて、改めて編集しお届けします。(文/QUMZINE編集部、永井公成)


デザイン思考とMBAを取得して企画開発に活かす

角:廣澤さんは事業開発にあたり「モックをさっとつくる」と簡単におっしゃいますけれど、そのためにはエンジニアリングができないといけないですし、顧客目線で課題を把握する能力も必要だと思いますし、そのうえでそれをデザインして使いやすいかたちに落とし込む能力もいると思うんですけど、そういう能力を全部持っている人って超レアだと思うんですよね。どのように身につけられたのでしょうか。

廣澤:そうですね。おっしゃる通り、私はもともと通信技術を扱うエンジニアで、この分野しか詳しくなかったのですが、モックをつくるにあたってこの技術だけではかたちにならないことに気づきました。そこでその当時「メイカーズ」というブームがあり、モックをつくるための情報がいろいろなところにありましたので、それで勉強してシステムがつくれるようになりました。

しかし、それでもまだ顧客目線という部分が足りませんでした。当時デザイン思考のプロジェクトにエンジニアとして入っていたため、そこでデザイン思考を学ぶことで、顧客志向の企画ができるようになりました。

角:なるほど。デザイン思考を身につけて、そういうラピッドプロトタイピング的なことができるようになられたんですね。

廣澤:そうですね。しかし、顧客志向のものだけでは、その次に実際に事業を立ち上げるとなった時に、本当にビジネスになるのか難しいところがあるので、そこの説得力をつけるために経営学の修士を修めて、マーケティングやアカウンティングなどを学んで提案ができるようになりました。

角:デザイン思考を学んで、でもビジネスを立ち上げる時にやっぱりいろいろ苦労するから、ビジネスのスキルとしてMBA取ることになったということですか?

廣澤:そうですね。はい。

角:MBAとるってさらっとおっしゃいましたけど、それすごく大変じゃないんですか。

廣澤:働きながらだったのですごく大変でした。仕事も残業が多かったので、そのあと帰って2時3時まで勉強して、また朝出社する、土日も授業を受ける、というようなかたちで。その2年間は家族に本当にサポートしてもらいました。

画像1

角:MBAはどこで授業を受けたんですか?

廣澤:グロービスです。基本の授業はオンラインなんですけれども、土日の授業は東京まで飛行機で行って受けておりまして。当時住んでいた東広島は空港が近いので、そこから羽田まで行って帰ってくるというようなことをやっていました。

角:広島市内から行くのに比べたら空港は近いと思いますけど、でも大変ですよね。

廣澤:そうですね。金曜日に退勤をして、そのまま家に帰らず空港まで行って、金曜日の晩ホテルに泊まってレポートを仕上げて、土曜日の授業に臨むというような。

角:日曜日も授業あるんですか?

廣澤:コマの設定しだいで日曜日もあるので、土曜日泊まって日曜日受けて帰ってくるというような感じでした。

角:すごい。廣澤さんの穏やかな語り口からはとても想像できない壮絶な話ですね。僕だったら「まあ聞け。俺がどんだけ大変なことをしたか」みたいなことをゆっくり語るところですけど。お金は自腹ですか?

廣澤:自腹ですね。

角:多分何百万とかそういう感じですよね。

廣澤:そうですね。

角:飛行機代も含めると、またさらに倍ぐらいな感じですよね。

廣澤:はい。よく家族が許してくれたなと。

角:すごいですね~。マジで大変だったのは間違いないと思うんですけど一方でひょうひょうとやられているようにもお見受けします。

廣澤:そうですね。大変だったんですけど楽しかったです。レポートもつくりこんで発表すると、それに対してすごくレスポンスをいただけるので、それがもう楽しくって。

普通MBAのレポートといいますと、文字が多くて理路整然としたものなんですけど、取り入れるべきフレームワークをポップに表現をしました。例えば、レシピサービスのケースでは、レポートを全部実際のサービスの雰囲気にして、「料理楽しい!」という感じの雰囲気にしました。主婦のペルソナとなると、奥さんにインタビューをしました。レポートでそこまでやりこむ人はマーケティングの授業だとなかなかないので、本当に自分で商品を企画しているようなつもりでレポートをつくっていくといろいろと良い反応をいただけるので、それが楽しくって。

角:なるほどね。一つ一つのエピソードがすごく面白いです。ご自身も楽しみながら周りの人を楽しませるみたいな、そういう感じでやられていたんですね。

廣澤:はい。

角:それだったら多分グロービスでもそうだと思いますし、社内でもそうだと思うんですけど、廣澤さんは味方をつくるのがすごくお上手なのだろうなとお見受けしたんですけど、廣澤さんの周りに「一緒にやったろうか」とか「手伝ってやろうか」みたいな人ってたくさん集まってくるんじゃないんですか?

廣澤:そうですね。得意かどうかはわからないですけど、いろいろな方に助けてもらえるおかげで今もやらせていただいております。

マインドの根源は大学時代のパフォーマンス

角:なるほど、分かりました。モックを作って役員に見せるというお話がありましたが、廣澤さんのそのマインドの根源って何があったんですか?

廣澤:大学時代から人前でパフォーマンスをしておりました。DJをしている人の横でパフォーマンスをすることをずっとやっておりまして。電気グルーヴのピエール瀧さんみたいな立ち位置です。

画像2

角:なるほど!(笑)。ピエール瀧は歌ったりもしていますけど、ああいう感じですか?

廣澤:そうですね。

歌ったりもちょっとだけ。あと、楽器もしていました。あと、もともとシャープに入るきっかけというのも、そこでラジカセをかついでいろいろやっていたんですけれども、そのラジカセがシャープ製だったので「シャープに行きたいな」という。

角:この写真のでかいラジカセですか。

廣澤:そうですね。ラジカセとスモークマシンを合体させてラジカセからスモークを出したり、ラジカセとストロボを合体させてラジカセがストロボになったり、そういったことをやっていました。

画像3

角:これ面白いな(笑)。パフォーマンスをやったりするのがもともとお好きだったんですね。

廣澤:そうですね。それで何かものをつくって誰かに見せて反応をいただくのがすごく好きで。

角:分かりました。いやあ面白い。昔から自分の世界をお持ちだったんですね。

廣澤:言われてみればそうですね。

角:自分で面白いことをどんどんやって、それに対するお客さんの反応を見て、また自分のパフォーマンスに活かす。そういうサイクルを面白がってやられていたんですね!!
そしてそれってリーンスタートアップや事業開発の基本でもありますよね。本日は本当に面白く有意義なお話しをありがとうございました!

【プロフィール】

画像4

廣澤慶二
株式会社 AIoTクラウド
プラットフォーム事業部 プラットフォーム事業推進部

1977年広島生まれ
大阪大学大学院基礎工学研究科修了
グロービス経営大学院経営研究科修了

2003年 シャープ株式会社入社
10年間、携帯電話開発に従事し、3.5G、4G対応機種の立ち上げに携わる。
2013年より、新規事業開発を担当し、IoT事業の企画開発を行う。
2019年より、株式会社AIoTクラウドにて新規事業開発を推進中。

QUMZINEの最新情報は株式会社フィラメント公式Twitterでお届けしています!

ヤッター!!フォローもいただけると励みになります!
(株)フィラメントが運営する「QUMZINE」のnote公式アカウント。「よりよい未来をつくる」ために、オープンイノベーションやギブファーストでみなさんと交流・繋がっていきたいです。更新情報はTwitterにて発信。https://twitter.com/Filament_Inc