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話題の「Notion」で会社をイノベーティブに変える方法! ~達人たちがNotion活用の奥義を語ります~(2/2)

企業や組織がプロジェクトを進めていく上で課題となるのが「社内情報共有」です。
この解決手段として、まさに彗星の如くあらわれたサービスが「Notion」。さまざまな機能を兼ね備えたオールインワン情報共有ツールとして、2016年のリリース以来、世界の感度の高いチームが使い続けています。
今回はフィラメントCSOにして外資系企業日本代表の村上臣をモデレーターとして、社内共有ツールとしてNotionを導入したTakram代表の田川欣哉氏、シニフィアンの共同代表・朝倉祐介氏というめっちゃ豪華なNotionラバーたちが集結。日本第1号社員として新たにNotion Labsに加わった西勝清氏もお招きし、底知れぬ「Notion」の魅力に迫ります。(取材・文/QUMZINE編集部 岩田庄平)

Notionの運用

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村上:運用面の課題について、田川さんがノウハウを持ってそうな感じがしますが、どのように習慣化しましたか?

田川:Notionの使い方のミーティングをエバンジェリスト社員が定期的にやってくれるなど、僕たちの会社はたまたま牽引してくれる人が何人かいたので、彼らに乗っかっている部分もあると思います。
仕組みとオペレーションって表裏一体で両方がうまくいかないと前に進まないので、牽引してくれる人を社内に作ると浸透しやすくなるかと思います。

村上:エバンジェリスト的な人が社内で繰り返しやっていかないと、社内の引力的には「面倒くさいからやらない」といった方向になりがちですもんね。他にNotionで解決できていない課題などがあればぜひシェア頂けますか?

田川:Notionの「All-in-one workspace」のコンセプトと照らし合わせると、まだNotion以外の他のツールに頼ってしまっているので、環境で切り替えなきゃいけない面倒くささがあります。

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デザインファームなので、Apple のkeynoteをよく使っていましたが、Notionのドキュメントをクライアントとオンラインで画面見ながらプロジェクトを進めていくようになったので、プレゼンテーションをしなくなったんですね。Notionのおかげでプレゼンテーションドリブンではなくて、プロセスドリブンに変わってきました。

ただ一方でNotionは表計算系の機能がシンプルなので、まだ他のツールを利用しています。例えばKPIのダッシュボードを作成するときは、Googleのスプレッドシートを利用して、Notionにコピペしたり、リンクを貼ったりしています。

ユーザーから期待の声はあると思うので、表計算系の機能が一通り実装されてくると、さらにNotionに移ってくる人が増えるのではないかとは思っています。

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あと、うちのエンジニアが待望だったのはAPI連携ですね。betaバージョンが公開されていると思いますが、ワークフローの自動化や、他のツールとの連携ができるようになるのが楽しみです。

村上:確かにダッシュボードってマネジメントする上で結構な割合で利用されるので、Notionにあったらすごく便利になると思います。僕もスプレッドシートの機能は、会社でもKPIマネジメントや個人の投資とかの計算をするときにダッシュボードの機能がもっと欲しいなと思いますね。

次に使い勝手についてお聞きします。UIに関しては、マークダウンがあったりして、エンジニアの人にはとっつきやすいと思う一方、エンジニアではない人たちにとって、シンプルすぎてとっつきにくいといった声もありますが、社内で非エンジニアの方から何か意見などありましたか?

田川:意外に大丈夫でしたね。RDB(リレーショナルデータベース)の概念はしっかり理解していないかもしれませんが、とりあえずテンプレート通りに利用しているとうまくいくので、非エンジニアの人たちはシンプルなドキュメントレーションツールとして活用していると思います。だから、使い勝手が分からず大変だったということはなかったですね。

村上:朝倉さんはいかがですか?

朝倉:僕も含め、メンバーは非エンジニアですが、困ったことはないですね。というのは、僕たちは議事録などを作成・管理できること、社内wikiっぽくアーカイブ型の情報をまとめるといったシンプルな使い方をNotionに求めていたので、シンプルなUIはとっつきやすかったです。

村上:確かにリンクを辿っていくことで情報にアクセスできるといったブラウザの感覚に近い点が、非エンジニアの人にも使いやすいのでしょうね。

Notionとプロジェクトマネジメント

村上:Notionをプロジェクトマネジメントにも使われるとのことでしたが、どのようなときに利用されていますか?

田川:ソースコードを書くようなプロジェクトになると、Notionだけだと難しいので、GitHubなどのツールはもちろん使っていきます。そうではないプロジェクトだと、ほとんどNotionでプロジェクトマネジメントが完結しています。基本テンプレートにあるwiki的な機能とタスクマネジメントとスケジュール管理機能を使って、プロジェクトを推進していますね。

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村上:朝倉さんはいかがですか。

朝倉:私たちは少人数で状況に応じて随時プロセスを見直すなど、あまり形を固めすぎずにプロジェクトを推進していることもあり、今の段階でNotionだけでマネジメント完結まではできていません。しかし、今後はNotionを積極的に使ってプロジェクトを推進することも試してみたいですね。

Notionが日本に浸透するためには

西:Notionが日本の会社が情報共有や知識共有とかを進めていこうとする中でカルチャー面、ツール面を含めてどんな点が重要になるとお考えでしょうか?

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朝倉:Notionをもっとうまく活用する方法が日本語でも広がっていくといいと思います。僕たちも現状の使い方に満足している一方、Notionは自由度が非常に高いプロダクトだからこそ、もっとうまい使い方があると思っているので、ノウハウの共有があると嬉しいです。
加えて、セキュリティーの観点でも、安心して使えることを広めていくことが重要だと思います。

田川:Notionは、情報の透明性を重視する会社にはフィットする一方で、大企業で利用が広まるのはこれからではないかと思います。
日本の大企業は一般的に部門ごとに情報や権限が細分化してしまうことが多く、そういったカルチャーにNotionが直面したときに、Notionの良い点を使いこなせない場面が出てくるのではと感じています。
だからこそ、単なる便利ツールとしてではなく、DXの流れも含めて、日本企業のワークスタイルやカルチャーを変革していくツールとして、広めていって欲しいと思います。

村上:Notionは「シンプルで便利なツール」であるからこそ、真似されやすいし、本来の思いとは違った形で伝わってしまうこともあると思います。「最初はうまくいかなくて、京都にインスパイアされてもう一度作り直したサービス」といったような魅力的なストーリーがあふれている会社だと思うので、そういった背景を日本語でしっかりと発信していくことで、ユーザーの理解が進んで、ファンが増えるかなとは思います。

今後の展望

村上:2021年のNotionと西さんの展望をお聞きできますか?

西:まず、2021年大きなテーマはNotionのローカライゼーションとコミュニティの熟成です。
ローカライゼーションに関しては、単純に日本語化するのではなく、Notionを知って、使って、サポートを受けるという全てのプロセスにおいて、Notionの世界観を組み込んでいきたいと考えています。

また、コミュニティに関しては、YouTubeで動画を作ってくれる方、ミートアップや勉強会を開催してくれたりする方など、すでにNotionは多くのユーザーによって支えられています。最近では、東京に加え「Notion京都・福岡・新潟・仙台」という新しいコミュニティができましたが、コミュニティの人たちによってNotionの新しい使い方などの情報が日々発信されています。そういったユーザー同士のコミュニケーションが生まれる場をさらにサポートしていきたいと思っています。

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あとは朝倉さんからもありましたが、日本のユーザーから、「利用例やベストプラクティスをより多く知りたい」という声が非常に多いので、コンテンツを用意していきたいですね。

村上:日本人は事例が大好きだから、ベストプラクティスとそのテンプレートの組み合わせで日本語の情報があると、すごく便利になると思います。

西:そして、私個人としては、田川さんの「DXとか大きな観点で考えるとよい」とのご意見にも近いですが、環境が大きく変化し、ツールもあふれる世の中で、コミュニケーションの在り方をもう一度整理するタイミングが来ているのではと感じています。そこで、組織のコミュニケーションの在り方をNotionで変えていきたいと思っています。

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【プロフィール】

田川欣哉ポートレート

田川 欣哉(たがわ・きんや)
株式会社Takram代表取締役

テクノロジーとデザインの幅広い分野に精通するデザインエンジニア。主なプロジェクトに、トヨタ自動車「e-Palette Concept」のプレゼンテーション設計、日本政府の地域経済分析システム「V-RESAS」のディレクション、メルカリのCXO補佐などがある。経済産業省・特許庁の「デザイン経営」宣言の作成にコアメンバーとして関わった。グッドデザイン金賞、ニューヨーク近代美術館パーマネントコレクションなど受賞多数。東京大学工学部卒業。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程修了。経済産業省産業構造審議会 知的財産分科会委員。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート名誉フェロー。

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朝倉 祐介(あさくら・ゆうすけ)
シニフィアン株式会社共同代表

兵庫県西宮市出身。競馬騎手養成学校、競走馬の育成業務を経て東京大学法学部を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社を経て、大学在学中に設立したネイキッドテクノロジー代表に就任。ミクシィ社への売却に伴い同社に入社後、代表取締役社長兼CEOに就任。業績の回復を機に退任後、スタンフォード大学客員研究員等を経て、シニフィアンを創業。同社では、Post-IPO/Pre-IPO双方のスタートアップを対象とする経営支援事業、並びにIPO後の継続成長を目指すスタートアップを対象とした産業金融事業を通じて、スタートアップに対するリスクマネー・経営知見の提供に従事。主な著書に『論語と算盤と私』『ファイナンス思考』。
株式会社セプテーニ・ホールディングス社外取締役。Tokyo Founders Fundパートナー。

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西 勝清(にし・かつきよ)
Notion Head of Sales - Japan


2020年9月よりNotion日本1号社員として、営業・マーケティング活動を始めビジネスオペレーション全般を担当。ドキュメント管理、プロジェクトマネジメント、チームWikiをオールインワンで行え、かつ柔軟性の高いツールで、チームがより高い生産性を実現することをサポートしている。大学卒業後、シスコシステムズへ入社。セールス部門で多数の大手企業のグローバル展開プロジェクトに貢献、社長室戦略チームで事業企画や戦略策定を経験。2012年 LinkedIn Japanに立ち上げメンバーとして入社後、人事向け法人営業部門を統括。2019年 WeWork Japanに入社し、営業シニアディレクターとして戦略と組織を構築、事業拡大を牽引。オランダ・エラスムス大学ロッテルダム経営大学院 MBA。

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村上 臣(むらかみ・しん)
フィラメントCSO(Chief Strategy Officer)

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年8月、株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴いヤフー株式会社入社。2011年に一度退職した後、再び2012年4月からヤフーの執行役員兼CMOとして、モバイル事業の企画戦略を担当。2017年11月に7億2200万人が利用するビジネス特化型ネットワークを運営するグローバル企業の日本代表に就任。複数のスタートアップの戦略・技術顧問も務める。

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