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村上臣氏、蛯原健氏が登壇!フィラメント8周年イベント「グローバル視点で徹底議論!日本の新規事業における課題と解決策」イベントレポート

2023年4月9日に創業8周年を迎えたフィラメントが8周年オンラインイベントを開催しました。その名も、「グローバル視点で徹底議論!日本の新規事業における課題と解決策」!2023年4月より新たにフィラメントの顧問に就任いただいた蛯原健さん、そしてフィラメントCSO村上臣さんという2大賢人のグローバルな視点を交えて解決の糸口を探ります。
アフターコロナで海外とのビジネスが再び活発化してきた今だからこそ、学び、考える。
「なぜ日本企業の新規事業はうまくいかないのか?」
大企業における新規事業の課題や悩み事の核心をグローバル視点から解き明かします。
イベント後半では視聴者の皆様からいただいた新規事業に関するお悩み相談も実施!どのような回答が登場したのでしょうか?(文・写真/QUMZINE編集部・土肥紗綾)

オープニング

角:皆さん、こんにちは!QUMZINE onlineにようこそ!
本日は「グローバル視点で徹底議論!日本の新規事業における課題と解決策」をお送りします。 進行は私、フィラメントCEOの角です。どうぞ、よろしくお願いいたします。 
さて今回は、企業内新規事業創出を伴走サポートするフィラメント社の創業8周年記念イベントでして、フィラメントにゆかりのあるお二人のゲストをお迎えしてお送りします。

早速、ゲストを紹介させていただきたいと思います。
まずはお一人目は、蛯原健さんです!蛯原さんには2023年4月からフィラメント顧問に就任していただきました。これからどうぞよろしくお願いいたします!蛯原さん、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

蛯原:はい。私は今回、シンガポールから参加していますが、こちらシンガポールをベースに、東南アジアとインドに特化したアーリーステージのテックカンパニー、テックスタートアップに対して投資を行うベンチャーキャピタルを運営しています。 
我々のファンドはほぼ100%、日本の企業さんですね。事業会社さん、金融機関さんといったところに応援して出資いただいてまして、 そちらとアジアのスタートアップをお繋げするというのが、我々の最大の使命の1つということでやっております。結構、フィラメントの活動にオーバーラップする部分も多いんじゃないかなということで、その辺の話を今日はできたらいいなと思ってます。よろしくお願いします。

角:僕が最初に蛯原さんとこうがっつりお話をさせていただいたきっかけがこの本ですね。『テクノロジー思考』!

村上:これはね、僕も愛読書ですよ。

蛯原:ありがとうございます。

村上:本質的な骨太なポイントをついていて、僕も自分の経験とのオーバーラップするところもあり、新しい視点もあり、非常に参考になりましたし。地政学的な観点で、「テクノロジーなんだけどもやっぱり背景には国の政策があったり……」というダイナミクスが書かれているところがあって。こういう部分をどう読み解いて、どこに機会を見出すのかという見方をすると、とても面白い本だなと思いました。

角:この本を読んで、「蛯原さんとどうしてもイベントやりたい!!」みたいな感じで、蛯原さんと、村上さんとKiNGさんにもご登壇いただいてイベントをやったんですよね。

そのあと、2020年に蛯原さんをゲストにお迎えしたオンラインイベントをやりました。

ということで、蛯原さんとお送りいたします。
そして、もう1人の素敵なゲストが……もう顔出ししていただいてますけれども、村上臣さんです。

角:紹介の前に、先にちょっとこれをお伝えしたいっていう情報があります。ご出版された、『稼ぎ方2.0 「やりたいこと」×「経済的自立」が両立できる時代』!

村上:ちょうど昨日ですね発売しまして、おかげ様で今カテゴリー1位になっております。 引き続き、皆さんのご支援をよろしくお願いします。

フィラメントについて

角:本日はこちらのアジェンダに沿って進めていきます。まずは、フィラメントについて少しご紹介させてください。

角:フィラメントは2023年4月9日で創業8周年を迎えます。

角:2014年に創業をして、創業8年目となる現在は企業内新規事業の伴走支援などをさせていただいています。

角:そして、今後フィラメントではこのようなことをやっていきたいなと思っています。

フィラメントについてはこちらもあわせてご覧ください。

セッション1:アジアの財閥、大企業発のイノベーションスケール事例から学ぶ

角:では、セッション1「アジアの財閥、大企業発のイノベーションスケール事例から学ぶ」に行きたいと思います。
蛯原さんに、ちょっと色々お聞きしてみたいなと思ってまして。せっかくシンガポールからご参加いただいてるので、アジアの財閥や大企業の新規事業の事例って何かあるでしょうか?

蛯原:アジアの大企業(財閥)って、9割以上のほとんどがファミリービジネスなんですよね。 未だにオーナーが君臨していて、オーナーが実質トップ。その人たちが新規事業をどうやっているかっていうと、オーナーのお子さんである2代目がやってますね。2代目が今現在大体30〜40代なんですよ。その人たちがデジタル、スタートアップ、イノベーションってやってますね。

で、やっぱりスタートアップ投資、コーポレートベンチャーキャピタルみたいなものはほぼ、大なり小なりファンクションとして持っていますね。たとえば、ある財閥の既存事業がスーパーマーケットだとしたら、eコマースを新規で作るか、既にやってる会社に出資するか、買収するか、みたいなことをやってます。いわゆるDXっぽいものはそういった形でほぼ全方位でやっていますね。たとえば食品をやっていたら、フードテックの会社に投資したりとか。そうやってアジアの財閥は新たに取り組むってことをバンバンやってますね。

角:ちなみに日本でも2代目が第二創業的に色々新しいことやるというのがあると思うんですけど、なんというか、うまくいかなかったり社員が言うことを聞いてくれなかったりということもあると思います。アジアの財閥の場合はやっぱりトップダウンでガッとやっちゃう感じなんですかね?

蛯原:そうですね。やっぱり1つは「企業年齢」というのがあると思います。ファミリー度合いというか、ファミリーカルチャーは企業年齢が若いほど強い。インドなんかでは、創業者自身がまだまだ現役でバリバリやってるっていう会社も多いですね。

角:なるほど。

村上:やっぱり違いで言うと、年齢はあると思いますね。やっぱ日本は60代70代の社長が多くて。日本の上場企業の社長の平均年齢って、確か60歳か61歳ぐらいだと思うので、となるとその社長の子どもって40代とかじゃないですか?向こう(シンガポールなどのアジア圏)は2代目が30代とかなんですよね。

蛯原:そうですね。確か日本って未上場を含めると、社長の平均年齢は70を超えてたと思いますね。

あと新興国はさることながら、アジアに出てきているヨーロッパの会社から学ぶ部分があると思いますね。僕、この質問で参考にすべきなのは人口動態や歴史や発展度合いがだいぶ真逆な新興国はさることながら、やっぱりアジアに出てきてるヨーロッパの会社から学んだ方がいいと思うんですよ。アメリカは唯一無二なので真似ようと思ってもなかなか簡単じゃないって言うことなんですけどね。

ドイツ、フランス、イギリスなどの大企業が結構頑張ってるんですよね。特にドイツ。ボッシュとかSAPとかシーメンスといった会社はインドやインドネシアなどでオープンイノベーションをバンバンやってるんですよ。ここのリソースの割き方はかなり大胆にやっていますね。やっぱり事業部門とオープンイノベーション部門は伴走しないとダメなんですよ。どちらかだけだと、やっぱりコトが起きない起きづらいっていうのがあります。

たとえば、ボッシュであればインドで製造していて、何千人が働いているところの中にスタートアップセンターみたいのを作っています。そこにスタートアップ支援機能をリンクさせて、一緒に製品の共同開発をしていますね。そういうきめ細かいこと結構やっていて、その辺は、日本企業さんがヨーロッパの企業から学ぶところはあるんじゃないかなと思います。

角:ありがとうございます。これはご覧になっている視聴者の皆さんにとってめちゃくちゃ参考になるお話だったと思います。

セッション2:大企業の新規事業に必要な人材に必要な能力と職場文化とは

角:続きまして、セッション2「大企業の新規事業に必要な人材に必要な能力と職場文化とは」!
こちらは村上さんにお伺いしてみたいと思います。村上さんも過去にいろんな新規事業創出への取り組みやそのマネジメントという立場でも進められたことがあると思うんですけども、その際に難しかったこと教えていただきたいと思います。人材と環境の2軸でお伺いできたらと思うんですけれども。

村上:はい、ありがとうございます。環境の方が話がわかりやすいので、そちらからします。僕がヤフーにいる時って、2000年の8月にヤフーに入ってモバイル事業をやってて10人ぐらいしかいないという、むちゃくちゃ小さい部署だったわけですよ。そうすると、まず何が起きるかっていうと、誰もモバイルインターネットが成功すると思ってないんですよね。iモードとか盛り上がってきてるし何か当たるかもしれないけど、いつ跳ねるかわかんない、とりあえずはっておこうって言って始めたものなんですよね。

角:(笑)

村上:会社の中で、半信半疑でうまくいかないだろうって思ってる人の方が多いんですよ。まずその環境がきつい。
たとえば具体的な話で言うと、ヤフー検索のモバイル版を作りましょうとなったら本体のプラットフォームにアクセスしないといけないんですね。で、そうすると本体のプラットフォームの部署から協力が得られないみたいな。「こういうのやろうと思ってるんで、ちょっとコード見せてください」とか言うと、「いや、ちょっとお前らにはいじらせられない」みたいなことが起きるわけですよね。

蛯原:辛そうだ……。

村上:そうこうしてると時間がかかるし、もう現場じゃ解決できないわけなんですよ。なので、基本的にはトップから「協力しなさい」「週に1度は相談の機会を持ちなさい」と言って道を作ってあげるとか。そういう環境設定がない限り、まあかなりきついわけですね。

なので、どういう風にトップレベルで道を作っておいてあげるかっていうのが、まず1つのキーポイントです。具体的には、トップのコミットメントと、あとはスポンサーの役員みたいな人が必要です。
執行役員とか常務とかそういうレベルの人が「これは長期的に見ると大事だから」って常にメンターかつスポンサーみたいな感じで言ってくれる人っていうのがまず必要。で、それがミドルマネージメントにも繋がってないと実際にコトが起きないっていうことになります。で、この環境の中での人材の話に移りますと、めちゃめちゃきついんですよ(笑)

村上:オープンイノベーションとか新規事業担当って若干時代の空気感が変わって、イケてる感じが出てるんで、ちょっと花形っぽく見えるんですけど。外から見るとそうなんですけど、社内で見ると、結局のところ利益を全く生み出してない有象無象の集団にしか過ぎなくて、やっぱり社内ではきついんですよね、正直。

そうなると、そこに適した人材っていうのは、ビジョンや未来を信じる人。つまりある種の楽天家が必要です。会社のやってることと紐付けて考えられて、楽天家である必要があるんですよね。 「うちの会社はこんな良いことやっていて、このビジョンを将来にわたって継続させるためには、今、こういう新しいことやんないとダメなんだ」っていうのを信じられるような人。スタートアップのマインドセットに近いと思うんですけどね。なので、ちょっと先の未来を信じ抜ける楽天家をどうやって社内で見出して育成するかっていうことに尽きると思います。

角:自分がやっていることを会社の中っていうレベルではなく、もっと俯瞰的に見れる人じゃないとダメですよね。
そういう人だと企業に入らずに、自分で起業しちゃったりとかしそうな気もしますね……?

村上:意外とこういう人って社内にいるんですよね。器用なタイプが多くて、そういう人っていろんな想いを内に秘めてるんだけども、言うと目立っちゃうからって秘めておく賢さを持ってる人が大企業に多いんですよ。そういう意味だと、そのビジネスプランコンテストがポテンシャルがある人を見出すのにやっぱり機会になっていて。意外な人が毎回企画書を出したりしてるんですよね。

角:なるほど、なるほど。

村上:そういう人を見つけたらとりあえず1on1で話を聞いてみるっていうのが大事です。ビジネスプランコンテストで、企画の良し悪しを論じるのではなくて、マインドセットを持ってる人をどうあぶり出すかっていうところが、多分、大企業のビジコンの肝なんだと思います。


セッション3:新規事業お悩み相談室

角:続きまして、セッション3「新規事業お悩み相談室」に参りましょう!
事前に、新規事業に携わっている方々から質問やお悩みをお寄せいただいています。質問募集にご協力いただいた皆様、ありがとうございます!

角:早速1つ目いってみましょう!「イントレプレナーになるべきか、アントレプレナーになるべきか?」という食品メーカーAさんからのご相談なんですけれども。ビジネスコンテストに再度挑むか、資金調達が難しくなっている中で個人事業主としてやるかを迷っているとのことなんですね。

蛯原:さっきの村上さんの議論にも通じるような気がしますね。社内でやる辛さもあるし、会社の外で独り立ちすればフルリスクでやることになるんで。どちらもメリデメ両方ありますよね。

ただ、VCからの資金調達が難しくなってきたみたいなお話はおっしゃる通りでして。まずは、資金調達しないで事業計画を作ってみることが重要だろうなと思います。
事業が軌道に乗ってきたからスピードアップして、事業拡大するために資金を後から調達するぐらいの気持ちでやってみるという。そのような事業計画が作れるかどうかっていうのが1つのポイントで、それがもし難しかったら「じゃあ社内のリソースを使うことによってできるのか」と考えるという順番もありなんじゃないかなっていう気がしました。

村上:私からは、解像度を上げたほうがいいかなというところですね。やろうとしてることが具体的にいついくら必要かというレベルで考えたことがまだないんじゃないかなと思うんですよね。 「最初に5億必要です」ってなったら、個人だと難しいので会社のリソースを使うとか、もしくは頑張って調達するみたいな形になるじゃないですか。

角:具体的にどんなことをされようとしているかのかがわからない中で回答するっていうすごく難しい状態にもかかわらず、お二人がズバッと答えてらっしゃるので、僕がつけ足すようなこともあんまりないんですけど。僕の場合は、とりあえずラフに、起業してどういうアクションをするのかっていうアクションプランを作ってみることが大切だと思いますね。

今、フィラメントがやっているクラウドファンディングで「Wing Binder」というのがありまして、これって100円ショップにあるもので600円位で作ってみたりしてるんですよね。作ったものを他の人に見てもらって反応を見るってところから始めてたんです。そういうところから始めてみてもいいかもしれません。

さて、続きまして金融機関のBさんからのご質問!
「立ち上げて少し大きくなった(1→10の中盤くらい)事業が、競合参入や外部環境の変化により成長鈍化した際、勝負に出る、ピボットする、撤退するといった判断をすることが難しいと思っています。何か良い判断軸や考え方があれば教えていただきたいです。」とのことですね。

蛯原:1→10の中の5だとそれなりに上手く言っているような気も……?

村上:だからこそ悩むのかもしれないですね。

角:なんかリソースはだいぶかけている事業なんじゃないかなと思うんですよ。企業内で立ち上げた事業だからこそその事業にかかる中間的なコスト(総務部門等いろんな部門が負っているコスト)まで全部足すと全然赤字なんだけど、一応事業としての売り上げは立ってます、みたいな。

蛯原:こちらは金融側、支援側の方なんですかね?

角:たぶんなんですけど、金融機関内で取り組んでいる事業ということかなと思います。

蛯原:なるほど。もし、スタートアップだったら、答えは明確で、「とにかく黒字化しなさい、以上」。黒字化に全精力を注ぐ、それができないんだったら辞めるしかないっていう……ちょっと厳しいですけど、でもこれが実態なんですよね。逆に言うと、黒字化できるとかできそうとかいうことがロジカルに説明できる会社は資金調達もできるんですよ。

ただ、相談者さんの会社は大きい金融機関さんなので、別に死ぬの生きるのって話にはならないんだとすると今のスタートアップの前提は当てはまらないですね。となると、実質的な経営者であるところの新規事業担当者さんや責任者さんの腹積もりひとつじゃないですかね。

角:だからこそ悩ましいんでしょうね〜。

村上:僕、大企業内の新規事業の相談を受けた時に、必ずおすすめしてるのが偉い人のスポンサーを必ず2人以上つけろってやつなんですよ。役員クラスのスポンサーが1人だとね、その人が異動しちゃった時に終わるんだよね。

今回の相談はちょっとどういう状況なのか具体的にわからないですけど、基本的に大企業は体力があるので、 「人材育成としての研修プログラムだ」と偉い人が思えば継続すればいいじゃんってなるし、「事業なんだから、やっぱり黒字化してないと事業としてはダメなんじゃない」って言われたら、それもおっしゃる通りだと思うんですよね。

角:僕は、黒字化にするようなイメージが全然つかなかったら、もうやめるしかないと思うんですよね。

蛯原:撤退かピポットか勝負に出るかっていうところなんですけど。撤退って、「あらかじめ撤退ラインを設けて、そこに至ったら四の五の言わずに撤退する」というのが教科書論だと思うんですよね。
今回こういう質問がきたってことは、多分撤退ラインは定めてなかったんだと思うんですけど。そういう場合は、これまた教科書論なんですけど、「今その事業をやっていなかったとしたら、今から始めたいですか?」という質問をしなさいってのがあるわけです。で、それを今やってみるとして、多分やりたくないんじゃないかな(笑)

角:なるほど。「それを今から始めたいですか?」っていいですね。
その答えが、最終的な答えなんじゃないかということですね。

蛯原:僕らが支援してるスタートアップでも、絶対できると思うやつは絶対やめたくないんですよ。もちろんプライドとか失敗が決定してしまうことが怖いとか、色々あるとは思うんですけど。でもやっぱり、絶対できると思って信じてる人はやめたくないと思うんだけど、やめたい感じもちょっとにじみ出てるかなって……。

角:ありがとうございます。一旦じゃあ、こちらの回答相談には、今のでご回答とさせていただいて大丈夫でしょうかね。 
はい、ありがとうございます。本当はですね、もう3問ぐらいまで行きたかったんですけど、もうちょっと時間が来ちゃっているのでラップアップにいきましょうか。

本日のラップアップ

角:今日のご感想をお二人にお願いしてもよろしいでしょうか?

村上:私からはやっぱり、フィラメントの歴史を振り返るいいチャンスになったなと思います。 
フィラメントって面白いことやってるなって、改めて認識しました。伴走型でいろんな企業を支援していくってところに価値を見出だしているっていう会社ですので。引き続き、皆さんとわちゃわちゃしながら、社会にちょっとでもいいことができたらいいなと思います。皆さん、ありがとうございました!

蛯原:今日はありがとうございました。コメント欄や質問から、フィラメントはやっぱり皆さんに愛されてる会社なんだなという感じがじんわりと伝わってきました。その末端に今月から加わらせていただきましたけど、微力ながら何か支援できればと。

僕の本業は金融投資、お金の面で新たなスタートアップを支援するっていうところで、 フィラメントの主戦場はどちらかというと既存の企業さんが新規事業に取り組むというものをお金の面じゃなくていろんなノウハウでお助けするというところかと思います。アプローチは全く違うんですけど、課題としては非常に通じるものがあると思いますので、別の視点を注入して皆さんのお役に立てればと思いますので、よろしくお願いします。

角:ありがとうございます!では、最後に私から一言お伝えをして締めとさせていただきたいんですけれども。今回お二人と一緒にフィラメントの歴史を振り返り、これからやりたいことも声に出してみました。
フィラメントがやってきたことというのは、「人の成長の起点をどうやって作るか」ということです。そのために必要なのは、正論を振りかざしてとかじゃなく、その人に寄り添って、同じ目線に立って、その人と一緒に立ち上がっていくっていう、そのアクションを自分たちが率先してやることなんだろうなという風に思うんです。 
今日振り返ってきたフィラメントの歴史って、それこそ赤ちゃんがちょっとずつ立てるようになって、話せるようになってっていう成長と同じだと思っていて。個人事業主的な活動から始まり、だんだん頼りになる仲間が増えて、村上さんという守護神もいてくれて、ちょっとずつ大きくなってきました。
本当に皆さんのおかげですし、感謝の気持ちを忘れちゃダメだと思っています。そして、恩返しをいろんな方にしていくことができれば本当に嬉しいなと、気持ちを新たにしました。

蛯原さん、村上さん、ご視聴いただいた皆様、本日はありがとうございました!

【イベントのアーカイブ動画はこちら】

【プロフィール】

蛯原 健(えびはら たけし)氏
リブライトパートナーズ株式会社 代表
フィラメント 顧問

シンガポールにて東南アジア・インドに特化したベンチャーキャピタルファンドを運用するリブライトパートナーズ㈱ 代表
インドネシア史上最大規模IPOやフィリピンスタートアップ史上最大M&Aエグジットをファーストラウンドにおけるリードインベスターとして創成する等の実績を有する
日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)

1994年 株式会社ジャフコに入社、以来一貫しスタートアップ投資及び経営に携わる
2008年 独立系ベンチャーキャピタルとしてリブライトパートナーズ㈱を創業
2012年 シンガポールに事業拠点を移し東南アジア・インド投資を開始
2019年 書籍 『テクノロジー思考 技術の価値を理解するための「現代の教養」』 -ダイヤモンド社- を上梓

村上 臣(むらかみ しん)氏
フィラメントCSO(Chief Strategy Officer)

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年8月、株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴いヤフー株式会社入社。2011年に一度退職した後、再び2012年4月からヤフーの執行役員兼CMOとして、モバイル事業の企画戦略を担当。2017年11月に8億人が利用するビジネス特化型ネットワークを運営するグローバル企業の日本代表に就任。複数のスタートアップの戦略・技術顧問も務める。

【モデレーター】

角 勝(すみ まさる)
フィラメント 創業者・CEO


新規事業開発支援のスペシャリストとして、上場企業を主要顧客に、前職の大阪市職員時代から培った様々な産業を横断する知見と人脈を武器に、事業アイデア創出から事業化までを一気通貫でサポートしている。オンラインとオフラインを問わず、共創型ワークショップや共創スペースの設計・運用にも実績を有する。経産省の人材育成事業「始動」のメンターも務めるなど、関わった人の「行動の起点をつくる」ことを意識して活動している。CNET JAPANにて「新規事業開発の達人たち」「コロナ禍で生き残るためのテレコラボ戦略」連載中。1972年生まれ。関西学院大学文学部卒。


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